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【国政だより第13号】灼熱のアバオアクーに涼風、他
慈恩弘国民のみなさんこんにちわ。
勤勉、勤労、健康は、
慈恩弘国全国民の義務です。


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慈恩弘国ニュース
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冬は極寒。
夏は灼熱のアバオアクー席に、
ついにエアコンが取り付けられました。

主に、団体様の戦場として使用している、
6畳の和室、
アバオアクー席は、
いままで空調が無く、

冬にはストーブ、暑くなったこのごろは、
扇風機でしのいでいました。

それでも、我が国を訪れた同胞は、
今まで誰一人として文句を言わず、
楽しく戦いを繰り広げていましたが、

大声でガンダム話ができることで、
それ以外の事は、わりとどうでもよくなってる
大人に対して、

その大人に連れてこられた
ジオン国民の2世、3世にあたる子どもたちは、
さすがに気持ちでカバーできないであろうと、

政府の要請で、
エアコンの導入が決まったということです。

導入されたのは、
ダイキン製エアコン
AN22JPS-Wで、
「健康冷房運転」や、
「風ないス運転」など、

すずしい風が出たら、それでいいじゃん。

というオールドタイプの常識をくつがえす、
違いのよくわからない微妙な機能で、
圧倒的な物量をほこる連邦軍に対抗するということです。

今回の設備増強にかかった費用は、
およそ8万円で、
当然キシリア閣下の電気屋さんで購入されました。

購入の際、ランバラル大尉とハモンさまが、
閣下の店をおとずれると、
なぜかスタッフの間に笑いがこぼれ、
すぐに無線で店内中に
来訪が伝えられたということです。

無線を受け取ったキシリア閣下は、
お昼の休憩中でしたが、
すぐにお出ましになり、

我が国の設備増強のために、
グラナダの戦力をまわしてくれたと
言うことです。

また、
ちょうど店がキャンペーン中だったため、
景品の、リラックマのバスタオルを
ジーンから贈られると、
ランバラル大尉はごきげんで、
店をあとにしたということです。



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2008年7月の営業日
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営業時間/18:00開店、22:30ラストオーダー、23:00閉店

04日(金)、05日(土)、06日(日)、
11日(金)、12日(土)、13日(日)、
18日(金)、19日(土)、20日(日)、
25日(金)、26日(土)、27日(日)、


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エースパイロットランキング
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1位、ララァ少佐

2位、忍々中尉

3位、N少尉



┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
            ◆ フラウボウ募集  ◆
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
我が国の次代を担うフラウボウを募集しております。
●資 格:二十歳以上の女性。
●勤務地:京都市南区東寺の南西角付近、お好み焼き慈恩弘国
●交 通:近鉄東寺駅徒歩10分、市バス東寺南門前徒歩5分
      近鉄東寺駅はJR京都駅(近鉄京都駅)から駅1つです。
●勤務時間:夕方5時出勤、夜10時30分から11時30分退勤
●待 遇:南極条約に基づき優遇、時給850円
●任 務:お水を出したり、ウィンナー焼いたり、
      世界征服の片棒かつがされたり、
      アホな事を言わされたり、いろいろ。
●その他:シフト制、学業・本業を優先してください。
      連邦軍女子制服支給。時々まかない有。
●募集人数:2、3人
●お問い合わせ→nakano@ms-06zaku.com

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以上、宇宙世紀008年6月20日の
慈恩弘国国政だよりでした。
http://www.ms-06zaku.com/


(内閣府)
2008/06/20 | 【国政だより】 | コメント(21) | トラックバック(0) | page top↑
慈恩弘国営業日報0080615
わたしの名前はランバラル
数知れぬ死線をくぐり抜けてきた
ジオン公国の元軍人だ。

宇宙世紀008 6月15日 くもりのち雨


店を開けてしばらくすると、
マ・クベ大佐が、
大きな旅行かばんを引きずって、お見えになった。
思えば、大佐がけち臭く中古のザクしか
まわしてくれなかったせいで、

わたしの部隊は全滅してしまった。

一言怨みぶしでもいってやらねばと思って
今日まで生きてきたが、

本人を目の前にすると、
かつてのわだかまりは
何処かへ消えていた。

今大佐は、
日本のあちこちに出張で飛ばされているらしい。
あの性格である、
それなりに苦労が絶えないのであろう。

孤高の変人をきどっておられるが、
本当は寂しがりやなところがおありなのだ。
我が国の存在を知って、
わざわざ足をはこんでくれたことにも、
大佐の切実な心境がうかがい知れる。


残念ながら我が国のメニューには、
現在ギャン焼きがない。
そこで大佐は、
ドム焼きをご注文され、
自分で加工してこしらえてしまった。

ギャン焼き


美にこだわり、
自分が大好きなところは、
今も変わりがないようである。

わたしは、
クラッカーを一枚とりだし、
大切な頭の飾りに添えてさしあげた。


大佐は、
味は期待していなかったが、
普通に美味しいと、言ってくれた。

憎まれ口も相変わらずである。

大戦中、
大佐の意中の人であったキシリア閣下は、
現在、ジーンを従え、
京都の大手電気屋さんで采配をふるっている。

閣下はああ見えて、
20代の女のコである。

もし大佐が今でも、キシリア閣下に想いを寄せているのであれば、
カビくさい骨董の壺などではなく、
ブランドものの、服とかバッグを進呈されたほうが
好ましいとお伝えしておいた。


この日は、
ククルスドアンも、
子供と奥様をつれてやってきてくれた。

当時、アムロ君の口車にのせられて、
ザクを手放してしまったことを、
後になってかなり後悔したらしい。

その後、
いろんな敵がやってきて、
大変だったそうである。


9時ごろになると、
ハマーンさまとドレン大尉、
シャリアブル大尉がやってきた。


祇園のアクシズでは、
ドレン大尉が「鬼嫁」という焼酎を買ってきて、
店に置き、
お客さんがおもしろがって、
「鬼嫁!鬼嫁!」と連呼して注文しているらしい。

そんな不満がたまっておられたのか、

ドレン大尉が、
ハマーンさまに「焼きメッサーラ(焼き飯)」を
とり分けられたところ、

ハマーンさまは、
自分の焼き飯に紅ショウガがちょっと入った事に
ひどくご立腹され、

「紅ショウガがキライって、何度言ったらわかるの!」と
言いながら、

グーでドレン大尉をたたいておられた。



そして最後まで店にいたのは、

現在我が国のエースパイロットである、
忍々さまである。

忍々さまは、
このところ、ほぼ毎日通ってくれているご常連である。

氏はいつものように、
シャア専用ゲルググ焼きを注文され、
ツノ(鷹の爪)まで食べて、
我が国での地位を決める、
ポイントカードのハンコを余分に1個獲得され、
更なる功績を積んだ。


現在、忍々さまがもっとも意識し、
恐れているのは、
ララァ少尉の存在だ。

ララァ少尉は、
わずか数回の来店で、
中尉へと異例の昇進をしている。

彼女は、たくさんの仲間を引き連れて、
店を貸し切りにし、
支払い後のポイントカードのハンコを、
全て独り占めにするという戦術で、
現在の地位を築いた。


明日、そのララァ少尉が、
仲間を引き連れて、
我が国へお越しになる。

忍々さまのエースパイロットの座が
明け渡されることは必至だ。


ララァ少尉は、
とても美しく、背も高く、
オシャレだ。

しかし、対応をひとつ間違えれば、
いつこちらの首が飛ぶかわからない、
クィーンエメラルダスのような人でもある。

礼節をわきまえた、
きちんとした物腰の反面、
正義のためなら、平気で人を殴れる
アグレッシブな面もお持ちなのだ。




開国以来もうすぐ半年、
わたしの予想を遥かに超えて、

我が国は香ばしい店になった。

マ・クベが旅行かばんを引きずってやってくる店。
ククルスドアンが、子連れでやってくる店。

キシリア閣下、
ハマーンさま、
ララァ少尉は、
我が国の三大女王といっていいだろう。

シャア大佐もたくさんやってきた。
中には、大戦中の格好そのままに、
我が国の暖簾をくぐられた方もいた。

ガルマさまも来られた。
イセリナさまも来られた。

赤鼻さまもよく来られる。





ああ、僕らには帰るところがあったんだ。
こんなに嬉しいことは無い。






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本日のクルー
店長:ランバラル大尉、捕虜:フラウボウ2号
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お好み焼き「慈恩弘国」
http://www.ms-06zaku.com/

2008/06/17 | 慈恩弘国営業日報 | コメント(9) | トラックバック(0) | page top↑
慈恩弘国営業日報0080612
わたしの名前はランバラル
数知れぬ死線をくぐり抜けてきた
ジオン公国の元軍人だ。

宇宙世紀008 6月12日 くもりのち晴れ



「ガルマ、帰ったのか。」

「ああ、」

「シャワー借りてるぞ。」

「・・・・・・・・。」


「目が覚めたら、お前がいなかった。」

かちゃっ。

さーーっ。

「シャア。」

ざざざざざざざ。

「ガルマ、制服がびしょ濡れになるぞ。」

「かまわない。・・・・・シャア。」

「独りにはなれているが、
 今朝はひどく寂しさを感じたよ。
 もうやめてくれないか、
 黙って出てゆくのは。」

「ごめんなさい、シャア。」

ざざざざざざざ。

「ガルマ。」

「あっ。」

「ふふ。」

「よせよ、笑うなよ、兵が見ている。」

「見てるもんか。」


きゅっ。
からん。


「風邪ひくぞガルマ、すぐ服を着替えろよ。」

「ああ、」

がちゃっ。

「ワインもらうぞ。」

ばたん。
かちゃかちゃ。
ぽん。
こっこっこっこ。
ばたん。


「シャア、君に話しておきたい事があるんだ。」


ばふっ。

「何だよあらたまって。なんだか聞きたくないなぁ。」

「大切な事なんだ。」

「ますます聞かないほうがよさそうだ。」

「ふざけないでくれ。」

「悪かった。よし聞いてやるからこっちへこいよ。
 服は着なくていい。」

「ベッドが濡れるよ。」

「かまうもんか、お前のベッドだ。」

「シャアは意地が悪いなぁ。」


ばふっ。

「で、なんなんだ話って。」

「シャア、ボクの全ては君のものだ。
 それは士官学校時代からかわらない。いや、
 初めて君に会ったときからかわらないよ。」

「何だよ、別れ話か。」

「ちがう、君と別れるくらいなら、
 ボクはザビ家を捨てる。
 ・・・形だけなんだ。」

「だから何だよ。」

「ボク、エッシェンバッハの令嬢と
 結婚しなけりゃならないんだ。」

「エッシェンバッハ?」

「聞いたことくらいはあるだろう。
 地球の大企業家一族で、大物政治家だよ。
 そこのご令嬢のイセリナとの縁談が進んでるんだ。」

「馬鹿な。断っちまえよ。」

「そうはいかない。
 ボクはザビ家の人間だ。
 政治的なしがらみがつきまとうんだよ。」

「都合のいい話だな。
 さっきと言うことが違うじゃないか。」

「シャア、ボクを困らせないでくれよ。
 形だけの政略結婚さ、愛なんて無い。
 ボクは心から君に忠誠を誓うよ。」

「で、俺にどうして欲しいんだ。」


「しばらく会えなくなる。」

「ガルマ、私は自分の生い立ちを
 今まで人に話したことは無かったが、
 私は早くに両親を無くしている。
 それもひどく悲劇的な形でだ。
 今更両親に甘えたいわけではないが、
 以来私は、自分を裏切るもの、
 自分から去ってゆくものを、
 決して許さない。」

「シャア・・・・・・。」

「寂しいんだよ。ガルマ。
 わかってくれよ。」

「それはボクも同じだよ、シャア。
 わかっているつもりさ。
 だからボクのチカラで、
 君の異例の昇進にも貢献しただろ。
 君と同じステージにいたかったからさ。」

「信じられるか。
 その口がたった今、
 別れ話をきり出したばかりじゃないか。」

「シャア・・・・・・・。
 わかったよ。
 この縁談は断るよ。」



「ふふ、はははははは。
 冗談さ。」

「冗談?」

「好きにすればいいだろ。
 君は自由さ。」

「ちょっと待てよ、
 そんな言い方するなよ。」

「ガルマ、君は自由だよ。
 ただし、私の見えないクサリに、
 いつもつながれてる。」

「あっ。」

「二度と、私から逃れられないようにしてやる。」

「あっ、シャア、やめて。」

「ふふ。」

「笑うなよ、兵が見ている。」

「誰も見てるもんか。」

「ああっ。」

「忘れるなよ、
 私は、私から去ってゆくもの者を決して許さない。
 それを留めることができないのなら、
 どんなに愛しいものでも、
 いっそ壊してしまおうか。と思うよ。」

「シャア・・・・・。」

「手離すのが、惜しければ、惜しいほど、
 壊してしまいたくなるんだよ。」

「シャア・・・痛いよ、シャア。」

「ガルマは大丈夫さ、
 君の私への忠誠を、
 心から信じているよ。」






びしゅん、びしゅん、
びしゅん、びしゅん。

どどどどどどど。

ぼかーん。どかーん。
ぱりーん。
どどーん。

「左舷!敵飛行空母ガウに攻撃を集中しろ!
 あいつは、このホワイトベースに特攻する気だ。
 ミライ!かわせーっ!」

「だめ!間に合わない!」


ぱりーん。ががががが。

「シャア!裏切ったなー!」

「ガルマー!
 愛している。愛してるんだー!
 壊してしまいたいほどにー!」

「シャアー!」

「ガルマー!」


「ブライト、ガウが機首を回頭!
 避れるわ!」


「シャアー!」

「ガルマー!
 私の胸に飛び込んでこーい!」

「シャアー!
 抱きしめてくれーーーー!」


どどーん!
どどどどどどど!



「ガルマー!あぁー!
 ガルマー!ガルマー!
 わあぁぁぁぁぁー!

 ガルマーーー!」



滂沱(ぼうだ)の涙。


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本日のクルー
店長:ランバラル大尉
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お好み焼き「慈恩弘国」
http://www.ms-06zaku.com/

2008/06/12 | 慈恩弘国営業日報 | コメント(3) | トラックバック(0) | page top↑
慈恩弘国営業日報080610
わたしの名前はランバラル
数知れぬ死線をくぐり抜けてきた
ジオン公国の元軍人だ。

宇宙世紀008 6月10日 晴れ


「兄さん!兄さん!」

「なんだドズル、うるさいぞ。」

「兄さん!あ~もう、
 おっぱいの次は足かよ。
 兄さんはいったい何考えてるんだよ。
 兄さん、この女の足をどかせろよ。
 兄さんが見えないよ。」

「なんだドズル。
 興奮してるのか。」

「何言ってんだよ。
 今は戦時中なんだぞ。」

「はははははは。
 キシリア。
 ドズルがお前の足に興奮してるぞ。」

「それは、結構なことで。」

「ええ~、姉さんの足だったのかよっ。」


「ええ~とはなんだ、ええ~とは。

 わたしの足では不満なのか。
 わたしとて、20代の女のコなんだよ。
 どうだ、この辺のラインなんか、
 ララァとかいう小娘に、
 まだまだ負けておらんだろうが。

 ほれドズル。こういうポーズはどうだ?ん?
 それとも、こうか?」


「姉さん、やめてくれよ。
 姉さん、やめてくれー。」

「はははははは、
 キシリア、ドズルをからかうのは
 それくらいにしてやれ。
 で、何の用なんだドズル。」

「はぁ、はぁ、
 姉さんのせいで、用を忘れてしまったよ。
 また後で電話する。」

「そうか。じゃあな。」

「あっ、思い出した。
 兄さん、何なんだよ、
 あのビグザムってモビルアーマーは。」

「どうだ、すごかっただろ。
 あれ一機で一個師団分の戦力にはなっただろ。」

「確かに、敵一個師団をなぎはらう、
 ものすごいメガ粒子砲だったよ。」

「そうだろう、そうだろう。」

「でもあのビグザムのメガ粒子砲。
 狙って撃つって感じじゃないよね。」

「まあな。周りの敵をいっせいにドカンって感じだな。」

「その全方位発射式のメガ粒子砲を、
 10万機のビグザムが一斉に発射したら
 どうなると思う。」

「バカだなぁドズル。お前はそんなことをしたのか。」

「ああ、したさ。
 だって知らなかったんだもんよ。
 もう、敵も味方も無いよ。
 メチャクチャになって、全滅したよ。」

「敵も全滅したのでしょう。
 なら結構なことじゃない。」

「姉さんは黙っててくれよ。
 だいたい、あのビグザム。
 手が無いんだよ、手が。」

「バカなお前にはわからんだろうが、
 手なんか飾りなのだよ。飾り。」


「うるさいっ!いつもいつも俺をバカにするな。
 ビグザムはもういいよ。
 とにかく援軍だよ、援軍。
 アバオアクーからの援軍をよこせよ。
 兄さんはソロモンに落ちろっていうのか。」

「うるさいなあ、
 二言目には、援軍援軍。
 ソロモンが落ちるっていえば、
 何でも買ってもらえると思っているのか。」

「ビグザムの失敗の責任は、
 半分は兄さんのせいじゃないか。
 ザビ家の長男らしく、
 穴埋めしろよ。」

「ああ言えば、こう言う。
 本当に弟根性丸出しだな。
 おい、キシリア。
 お前が最新最強って自慢してたモビルスーツ。
 ジオングだっけ、あれがあっただろ。
 あれをドズルにまわしてやってくれんか。」


「兄さん、ジオングはインテリにしか
 使いこなせませんよ。
 ドズルには絶対無理。」

「おいドズル。
 キシリアはこんなこと言ってるが、
 どうなんだ。
 使いこなす自信はあるのか。」

「まかせてくれよ兄さん。
 最新最強でインテリ向けなんだろ。
 ぜひそいつをまわしてくれ。

 本当は、俺が意外にかしこい事を
 証明してみせるよ。」


「ビグザムには手が無かったが、
 ジオングには足が無いぞ。
 わかるか?」

「オレはバカじゃない。
 足なんて飾りなんだろ。飾り。」

「そうだな。
 まあそんなところだ。
 じゃあ、また一個師団送っとけばいいんだな。」


「話せるな。兄さんは。
 戦いは・・・」

「数なんだろ。
 次は無いからな。
 これでソロモンを持たせろよ。」

「わかったよ兄さん。
 姉さんも、きれいだよ。
 じゃあな。」


ぶつん。


「なあ、キシリア。
 俺達はあいつとは血がつながっていないような
 気がするんだが、どうだ。」

「そのようで。」



~翌日~



ピンポーン。

「荷物でーす。」

「おおガデム、早いな。」

「最近は翌日配達を心がけております。
 ここの受け取り欄に閣下のサインを。」

「わかった。
 おお、ちゃんと伝票にジオング10万機って書いてあるな。」

「それでは確かにお届けしましたので。」

「ご苦労。下がっていいぞ。」


「おおーい誰か。ダンボールあけるの手伝ってくれー。」


びーっびーっびーっびーっ


「敵襲!」

「閣下!大変です。
 敵連邦軍の大艦隊が現れました。」

「なにいっ。ちょうどいい。
 このジオング10万機を前面に押し立ててやるっ。
 全員続けー!」


どどどどどどどどどどどどどどどどどど×100000機


「さて、わたしに使えるのか。
 それっ。有線サイコミュ発射だ。」

びゅるるるるるるるるる。
びしゅん。びしゅん。

どかーん。ずしーん。ぼかーん。


「おお、見える。わたしにも見えるぞ。
 よしっ。全ジオング攻撃開始。」

びゅるるるるるるるるる。
びゅるるるるるるるるる。
びゅるるるるるるるるる。
びゅるるるるるるるるる。
びゅるるるるるるるるる。
びゅるるるるるるるるる。×100000機

「おっ、あの白いモビルスーツ発見。
 くらえっ。」

びゅるるるるるるるるる。
くるくるくるくる。

「おわっ。誰のジオングの手だ。
 オレの手とからまったじゃないか。
 こらっ。ほどけっ。」

びゅるるるるるるるるる。
くるくるくるくる。

びゅるるるるるるるるる。
くるくるくるくる。

びゅるるるるるるるるる。
くるくるくるくる。

びゅるるるるるるるるる。
くるくるくるくる。

びゅるるるるるるるるる。
くるくるくるくる。

びゅるるるるるるるるる。
くるくるくるくる。

びゅるるるるるるるるる。
くるくるくるくる。×100000機

がちゃん。ばきん。ぼかん。
ぱりーん。
どどどどどどどどど。
どかーん。ぼかーん。


「ああっ、なんか我が軍が、
 ジオングの巨大な毛糸玉みたいになってるー。」

「ドズル閣下。小惑星の影に敵の新兵器です。」

「なにっ!」

じりじりじりじりじりじりじりじり。
どかーん。ぼかーん。
どどどどどどど。


「ああ!
 毛糸玉が焼かれてる。

 やむをえん。全機ジオングから脱出しろっ。
 顔の部分が脱出カプセルになっている。」


すぽーん。
すぽーん。
すぽーん。
すぽーん。
すぽーん。
すぽーん。
すぽーん。×100000機


「なんだかサンゴの産卵みたいだな。
 ようしこれで自由になった。
 ジオングのお口攻撃で反撃だー!
 くらえっ。ブレストファイヤー!」

どかっ!ばきーん!

「うわっ、誰だ俺を蹴ったやつは。
 ああ、ジム。
 このやろう!」

ぼかっ!ひゅーん、どかっ!
ひゅーん、ぼかっ!

「こらっ、蹴るなっ!
 あっ、あいたっ!」

ひゅーん、ぼかっ!
ひゅーん、ぼかっ!
ひゅーん、ぼかっ!
ひゅーん、ぼかっ!


「痛っ!くそう、これじゃあ、
 連邦のボールと変わらんじゃないか!あいたっ!
 兄さん。
 なにが最新最強だよ。
 なにがインテリ向けのモビルスーツだよ。痛っ!

 あっ、ガンダムだ。おのれー!」


かきーん。


「あぁぁぁぁーーーーーー。」


きらーん。☆










「あなた。」

「やらせはせん。やらせはせんぞ!
 やらせは・・・・。」

「あなた。」

「あなたっ。」

「はっ。・・・・・・・・・・・・・夢か。」

「どうなさったの?ひどくうなされてましたわよ。」


「ああ、ハモン。
 水を一杯くれないか。」

「また戦争の夢でもみてらしたの?」

「ふぅー。そうだ。また閣下の夢をみたよ。」

「またドズル閣下の?」

「ああ、」

「どんな夢?」



「閣下は、・・・今回も、あいかわらずだったなぁ。」

「そう・・・・・・・・・。」





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本日のクルー
店長:ランバラル大尉
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お好み焼き「慈恩弘国」
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2008/06/11 | 慈恩弘国営業日報 | コメント(3) | トラックバック(0) | page top↑
慈恩弘国営業日報0080607
わたしの名前はランバラル
数知れぬ死線をくぐり抜けてきた
ジオン公国の元軍人だ。

宇宙世紀008 6月07日 晴れ


昨日から我が国に新しいメニューが加わった。
「フラウボウの気まぐれ横道」だ。

これは、
捕虜のフラウボウが、
その日の気分で、そこらへんにあるものを、
適当に混ぜて作る飲み物である。

フラウボウは、
カクテルを作る知識も持ち合わせていなければ、
味見もしない。

まして、
彼女の家族は、我が軍の凶弾によって、
命を奪われたのだ、
いつ、その時の恨みを思い出して、
一服盛るかわからない。

そんな、スリルと冒険に満ち溢れた一品だ。


我が国には、
2号から4号までの、
3人のフラウボウがいる。

フラウボウが何人もいるのはおかしいと思う向きも
いらっしゃるだろうが。

我が国にとってフラウボウとは、
パタリロが支配する、
マリネラ王国の、タマネギ部隊のようなものと、
理解してもらえると嬉しい。


今日までに、
3人のフラウボウは、
それぞれの気まぐれ横道を一度は作った。


気がつくと、どこか一点を見つめ、
すぐ心の旅に出てしまう、
竹を割ったような性格の
フラウボウ2号は、
わりと透明感のあるものを作る。


いたずら好きで、要領がよく、
人のボケにつっこまずにいられない、
フラウボウ3号は、
色のはっきりしたものを作る傾向があり、


おおざっぱで、
笑顔と笑い声のかわいい
フラウボウ4号は、
なぜか濁り果てたものを作るようだ。


もちろん、
全てフラウボウの気まぐれで、
適当にやっているのだから、
いつもこういう結果になるとは限らないのだろう。

しかし、
3人とも、同じ制服を着ながらも、
それぞれ個性が違うところが
面白い。


わたしは、彼女達を、
時給で雇った飲食店の従業員だと思ったことは一度も無い。
彼女たちは、わたしにとって、
いや、お好み焼き慈恩弘国にとって、

お好み焼き慈恩弘国という世界を構築する
パーツだと考えている。


一年戦争で死んだ事になっているランバラルが、
実は生きていて、

この平和の時代の日本で、
銃をテコに持ち替え、
お好み焼き屋の親父となり、

今も、ジオン公国復活の志をもって、
戦費の調達と同胞の招集のため、
捕虜のフラウボウとハモンと、力をあわせて、
日夜、お好み焼きを焼き、戦い続けているという、

この珍妙な世界を完成させるために、
必要不可欠な役者。

それが彼女たちなのだ。


幸いな事に、
彼女達は一年戦争の事をほとんど知らない。
なので、それぞれが、
勝手なフラウボウを演じている。

わたしに、

「お出しする時に、ギレン兄さんからの贈り物です。
 と、言いながら出すのだ。」

と吹き込まれ、
わけもわからず、
ビグザム焼きを出したりしている。


お客様には大ウケだが、
本人はなぜウケたのか、
よくわかっていない。

いまだに、ア・バオア・クーが言えないし、
ゲルドルバ照準も最近ようやく覚えたくらいだ。
もちろん、意味はよくわかっていない。


しかし、それでいい。

わたしたちは、
アニメのキャラクターのモノマネをしているわけでもなければ、
ディスプレイでも無い。

生身の感受性をもった、
フラウボウやランバラルが、
ハプニングや迷走を繰り返しながら、
一生懸命生きている日々が綴られることによって、
やがて物語となるのだ。

だから、
現代を生きている、
等身大の感受性を持ち合わせている事のほうが、
ガンダムに詳しい事より
重要なのだ。


わたしは、
そんな彼女たちと共有している時間が、
とても楽しい。
願わくば、この物語を、
彼女たちと永遠に綴りたいと、いつも思っている。


季節は、やがて夏だ。
フラウボウ2号と4号は、
来年の今ごろはもういない。

1号が去年の春、巣立っていったように、
彼女たちもそれぞれ、
自分の人生を歩んでゆかねばならないのだ。

わたしの心は、
そんな惜別の繰り返しに、
今後どれくらい耐えられるのか自信が無い。
ならいっそのこと、
最初から誰も愛さなければよいと思うのだが、

わたしの場合、
そう割り切れるたちではないようだ。



戦時中、わたしは多くの部下を失った。
死んでいった部下たちを、
わたしは、うかつ者よばわりした事もあった。
今になって思えば、
本当にうかつだったのは、
死んでいった彼らではない。

取り返しのつかない別れに、
あまりに無頓着だった、
わたしだったのではなかろうか。

そのわたしのうかつさ故に、
部下達を蛮勇に駆り立て、
人生を終わらせてしまったのだ。


フラウボウたちとの別れと、
クランプやアコースたちとの別れの違いは、

今は会えなくても、何処かの空の下で、
同じ太陽を見、同じ月を見ている点だ。



お互い、
生きているという、
点なのだ。





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本日のクルー
店長:ランバラル大尉
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お好み焼き「慈恩弘国」
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お好み焼き「慈恩弘国」コミュ(登録=国民)
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2008/06/07 | 慈恩弘国営業日報 | コメント(3) | トラックバック(0) | page top↑
【国政だより第12号】公用車の被害詳細、物価高騰、他
慈恩弘国民のみなさんこんにちわ。
勤勉、勤労、健康は、
慈恩弘国全国民の義務です。


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慈恩弘国ニュース
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はじめに

我が国の公用車が、
ついに修理不可能となりました。

かねてより破損が報告されておりました
我が国の公用車、
マツダファミリアアスティナの、
右後部のドアが、外からも中からも開かなくなった問題で、

修理に出した
マツダの修理工場の発表によりますと、
この部品はもう在庫が無いので交換できないことが
判明しました。

そのため、今回の修理では、
応急処置として、
こわれた部品を接着剤でくっつけるという、
その場しのぎの対応にとどまり、
またいつドアが開かなくなるかわからないと言うことです。

また、
集中ドアロックがきかなくなった点については、
ドアの中のアクチュエーターが破損しており、
こちらは交換部品があるものの、
2万円以上するということです。

この報告をうけ、ランバラル大尉は、

「関節のオーバーホールだけでいい。」と

お金のかかる贅沢な機能は修理せず、
当分ドアロックは、手で行うことになるということです。


一方で、
ランバラル大尉が、

「スズキのラパンはかわいいな。」と、発言したとの報告もあり、

こっそりカタログを取り寄せて、
しげしげと眺めている姿が、
目撃されています。

市場では、
大尉の心はすでに次の車に移っているのではないか。という
憶測が飛び交い、自動車関連の平均株価を
押し上げる格好となりました。

この点について、
慈恩弘国車両省では、

現時点ではなにもコメントすることは無い。
としています。



次に、

世界的な原油、穀物相場の高騰を受けて、
我が国にも対応が迫られています。

食料やエネルギーなど、
全ての物資を、100%日本国からの輸入に頼っている我が国は、
昨今の日本国政府による一方的な輸出価格の引き上げにより、

国民への、お好み焼き卸価格の見直しを検討せざるをえない
状況になっているということです。

ビールや小麦、油をはじめとする食料では、
50円から100円の輸入価格の上昇がみられ、

ガソリンにおいては、
1リットルあたりの末端価格が、160円から170円となっており、
過去最大の上げ幅を記録しています。

このため、
慈恩弘国政府は、
我が国における外貨獲得の主力部門である、
お好み焼きメニューの値上げを検討している。としています。


この発表をうけ、
慈恩弘国人民議会では、

ランバラル大尉の本業である、
グラフィックデザイン料は据え置きにして、
国民から徴収する、お好み焼き代だけを値上げするのは、

下請けで大きな態度に出れない、
デザイン部門に手をつけず、
お金を徴収しやすい国民にのみ負担を強いる、
弱いものいじめだ。とする、
野党の反発もありましたが、


ランバラル大尉が、
例の落とし穴のスイッチを押して、
すぐに粛清されたということです。




おしまいに明るい話題です。

慈恩弘国の前庭の小さなサボテンが、
いっせいに大量の花を咲かせました。
このサボテンが、一度にこんなにたくさん花をつけた事は
過去に例がなく、

やや気持ち悪さをともなった、美しい真っ赤な花が、
訪れた観光客の目を楽しませています。


以上、慈恩弘国ニュースでした。




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2008年6月の営業日
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営業時間/18:00開店、22:30ラストオーダー、23:00閉店

              01日(日)、
06日(金)、       08日(日)、
13日(金)、       15日(日)、
20日(金)、21日(土)、22日(日)、
       28日(土)、29日(日)、



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今週の貢ぎ物
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・デギン公王陛下の中の人(柴田秀勝氏)の直筆サイン
 /讃岐帰りの東京と名古屋の同胞
・讃岐うどん/讃岐帰りの東京と名古屋の同胞
・シャアザクのぬいぐるみ/ハマーン様
・ロールカステラ/川田さん
・デザートザク、マゼラアタックのフィギュア/確か滋賀から来てくれた同胞

この他にもたくさんの貢ぎ物をありがとうございました。
末永く大切に宝物殿に収蔵させていただきます。
また、随時店内に展示いたしますので、
ご入国の際はお楽しみくださいませ。

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以上、宇宙世紀008年6月4日の
慈恩弘国国政だよりでした。
http://www.ms-06zaku.com/


(内閣府)
2008/06/04 | 【国政だより】 | コメント(18) | トラックバック(0) | page top↑
慈恩弘国営業日報0080603
わたしの名前はランバラル
数知れぬ死線をくぐり抜けてきた
ジオン公国の元軍人だ。

宇宙世紀008 6月03日 雨のち曇り


ぱ~ん、ぱぁ~か、ぱ~ん♪
ぱぱぱ、ぱ~ん♪
ぱぱぱ、ぱ~ん♪

我が慈恩弘国国営放送が、高らかにおおくりしやす、
ダイナミックな資産運用情報番組。
「超能力競馬予想」

先日行われやした、
日本ダービーの超能力競馬予想の、
結果発表だよ~。


さあ、

そこ行く旦那、
おっと、そこの嬢ちゃんも。

どうだい。
日本ダービーでは、おいしい思いしやしたかい?
あら、だめだった。

そりゃ気の毒に。
ま、使った金と失くした恋は、
さっさと忘れっちまいな。

あてになんない男よりも、
あてになんない超能力の尻馬にのったほうが、
まだましって事もありやす。

思わずそんな気にさせる、
予想の結果を発表いたしやしょう。


今回は、
勘のよさそうなフラウボウ2号と、
あっし、ランバラルの二人の予想でやんした。

まず、
勘のよさそうなフラウボウ2号の予想。


1着、7番スマイルジャック(カラーナ次元、メンタル体、超意識レベル)
2着、5番アグネススターチ(カラーナ次元、メンタル体、超意識レベル)
3着、4番タケミカヅチ(カラーナ次元、メンタル体、超意識レベル)
4着、3番ブラックシェル(カラーナ次元、メンタル体、潜在意識レベル)


結果、

【予想1着】、7番スマイルジャック→【結果2着】おしい!(*>ω<)☆
【予想2着】、5番アグネススターチ→【結果10着】はずれ
【予想3着】、4番タケミカヅチ→【結果11着】はずれ
【予想4着】、3番ブラックシェル→【結果3着】おしい!(*>ω<)☆




そして、あっしランバラルの予想。


1着、18番クリスタルウィング(カラーナ次元、メンタル体、超意識レベル)
2着、7番スマイルジャック(カラーナ次元、メンタル体、超意識レベル)
3着、2番サクセスブロッケン(カラーナ次元、メンタル体、超意識レベル)
4着、8番アドマイヤコマンド(カラーナ次元、メンタル体、超意識レベル)


結果

【予想1着】、18番クリスタルウィング→【結果6着】はずれ
【予想2着】、7番スマイルジャック→【結果2着】大当たり~\(^0^)/
【予想3着】、2番サクセスブロッケン→【結果18着】大はずれ(*_ _)。ο〇
【予想4着】、8番アドマイヤコマンド→【結果7着】はずれ



単勝12番人気のスマイルジャックが入賞すると予想しやしたのは、
まさに超能力のなせるわざ。
真面目に競馬新聞なんか読んでたら、
まず買わない。

その点、フラウボウは賢いね。
スマイルジャックを複勝で500円買ったもんだから、
880円ついて、4400円の配当金獲得。


あっしは、
欲張って馬連で買っちゃったもんだから、
全部外れて、
配当金0。


肝心の、
1着で入賞したディープスカイは、
あっしも、フラウも、
平凡なエネルギーしか感じやせんでした。
もしかしたら、2年連続ダービー制覇を果たした、
ジョッキー、四位洋文氏のエネルギーが、
馬の運命を凌駕するほど、
高かったのかもしれねぇなぁ。

レース後の記者会見でも、
「競馬の神様が降りてきた。」って
コメントしてやんしたからね。


ま、そんなこったで、
超能力競馬予想でやんした。

また気が向いたら超能力発揮するからよ。
生活費握りしめて、
あてにせず待ってておくんな。

当たるも八卦(はっけ)、
外れるも八卦。
馬畜生のかけっこで、
人生一発逆転、超能力勝ち馬予想。


次回をお楽しみに~。




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本日のクルー
店長:ランバラル大尉
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お好み焼き「慈恩弘国」
http://www.ms-06zaku.com/
2008/06/04 | 慈恩弘国営業日報 | コメント(14) | トラックバック(0) | page top↑
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