慈恩弘国営業日報00100310(5号釈放)
わたしの名はランバラル。
数知れぬ死線をくぐり抜けてきた
ジオン公国の元軍人だ。

宇宙世紀0010年 3月 10日 雨のちくもり



先の2010年2月19日(金曜)をもって
フラウボウ5号が釈放された。

5号がわが国の捕虜に志願してきたのは、
2008年の8月27日であった。

およそ1年半も前の事になるが、
わたしは昨日の事のようによく覚えている。

美大の学生だった彼女は、
イラストが上手で、
本当に初々しく、かわいく、
おもしろかかった。

一生懸命がんばっている本人には気の毒ではあるが、
一言で形容するなら、
ドジっ子という言葉がもっともふさわしかった。

入店当初の5号のウーロン茶こぼしは、
ちょっとした話題になった。
わが国のウーロン茶はビンに入ってて
少し細身で安定が悪い。
それでも今までのフラウボウたちは、
誰一人お運びに失敗した者はいなかったのだが、
5号があんまりこぼすので、
しまいにはその行為が名物になってしまい、
お客様がわざとウーロン茶を大量に注文し、
ひと目、5号のウーロン茶こぼしを見ようと、
その視線を集めた。
わたしが記憶している限り、
5号がウーロン茶を実際にこぼしたのは3回で、
うち2回はお客様に直接こぼしていた。

他にも、
コップやビンなど、
とにかくよく割った。
マスタードのビンを割って、
大量のマスタードをダメにした事もあった。

掃除機で掃除をさせたら、
なぜかテレビを壊し、

お好み焼きを焼かせたら、
鉄板の端のゴミを入れる小さな穴に、
見事に放り込むし、

たこ焼きを焼かせたら、
油を大量に使いすぎて、
店内に油煙が充満し、
みんなの目が痛くなった事もあった。

皿は生ゴミと一緒に捨てようとするし、

ビールのピッチャーにビールを注いでいる事を
すっかり忘れて、奥の和室でお客様と盛り上がってしまい。
店内をビールまみれにした事もあった。

そうかと思えば、
頭からビールサーバーのビールをかぶってしまい、
目に入って痛くて開けられず、
「目が~、目が~」とムスカのように店内をさまよったり、

自分の好きなキャラクターの話などで
お客様と盛り上がり。興奮しすぎて、
気分がわるくなったり、

とにかく5号は、
誰からも愛される、
頑固でおっちょこちょいな、
お調子者のドジっ子であった。

ただ、本人の名誉のために言っておくが、
本人はふざけている訳でも、
能力が低い訳でもない。
ただ、そう、ただ、

おっちょこちょいなのだ。


昨年の春、
リーマンショックに端を発した不況は、
就職難と言う形で5号を悩ませた。
結局5号は、
大学卒業までに就職先を決める事ができなかったので、
わが国に居残ることになった。
その時の彼女の決意は、
以前の営業日報で報告したとおりである。

2009年の4月からは、
平日はわたしのアシスタントとして、
デザイン業を、
週末はお好み焼き屋で働く毎日となった。

しかしその労働条件は、
決して恵まれたものではなかった。

休みは木曜の週1日だけ、
給料も大学卒の正社員の平均からは程遠く、
社会保険や雇用保険も整えてやれず、
まさに、名ばかり正社員だった。

その原因はわたしの本業の不振にあった。
今回の不況は、
5号の就職活動のみならず、
わたしの本業である広告制作業にも
大きな影を落としていた。

大手の取引先は広告宣伝費を削り、
小さな取引先は倒産した。

わたしは、軍人から足を洗い、
広告制作業を生業として15年。
はじめて、請求額ゼロという月を経験した。

それでもわたしは5号に、
一日も早い給料のベースアップと、
社会保険や雇用保険の整備。
デザイン業への専念。
それに伴う週末の休日の実現を約束した。

もちろん、何かあてがあった訳ではない。
それは5号のキャリアを考えれば、
当然の待遇であり、
わたしが実現しなければならない、
責務であった。

4月以降、
5号は、ますますがんばって働いてくれた。
がんばりすぎて、
体調を崩すくらいがんばってくれた。
よく頭痛を訴えていたのはこの頃だ。

わたしがいろんな病院を紹介したが、
結局それらが功を奏する事は無かった。
5号が自然に頭痛と付き合う術を身につけたのは、
秋になったころであった。

頭が割れるほど痛いといいながらも、
出社し、店に立ってくれた5号。

いつの間にか、
最も仕事のできるフラウボウへと成長していた。

たこ焼きを焼かせたら、
独自の調合で、外パリ中トロの
絶品のたこ焼きを焼いた。

アブドゥル焼きなど、
5号にしか作れないメニューを
つぎつぎ開発した。

ただ、5号は、手柄を独り占めする所があったので、
それらの5号が開発したメニューの製造方法を、
いくら聞いても、
細かい点はごまかして教えてくれなかった。

今となっては、幻のメニューである。

そんな、5号のがんばりに応えるためにも、
わたしは5号の待遇の改善に迫られた。
夏になっても、
一向に回復する兆しの無い景気。
減り続ける仕事。
わたしは思い切って融資を申し込んだ。
しかし、
実際に受けられた融資額は、
希望額の1/3にも満たず、
5号の給料のベースアップにまでは
まわすことはできなかった。

店の売り上げが良いときに、
少しずつ貯めた5号貯金を、
夏と冬に、ボーナス代わりに渡してやるのが
精一杯で、

結局5号には、
その努力に対して
十分な対価を支払ってやることは、
最後までわたしにはできなかった。


夏をすぎた頃、
わたしは、この不況が去った後、
おそらく業界の構造は変化するだろうと考えた。

つまり、
地方における、グラフィックデザインという仕事の大半は、
この不況下での、
印刷業界の激しい値引き競争によって、
安さとスピードを当然のサービスとしてしまったために、
以前のようには、
ギャランティーも、仕事量も回復せず、
質の低下をともなった、
専門性を必要としないワークフローへと
進むと考えたのである。

そこで、
時間だけはあったので、
5号には、未来の仕事を託した。

3年後を見据えた仕事と、
10年後を見据えた仕事である。

日々の収入は、
店の売り上げと、
少ないながらも、わたしのデザインの仕事でまかない、
5号にはとにかく絵をかかせた。
美大生の描く自己表現の絵ではなく、
人にウケる、お金になる絵である。

5号は、パソコンには疎く、
アプリケーションの習得も不得手ではあったが、
美大の入試で培ったデッサン力は、
私以上のものを持っていた。
その5号の持つ最大の武器で、
5号自身がこれからも生きてゆける術を身につけ、
かつ、我々が新たな市場へ進出するこの計画は、
誰に話しても馬鹿にされそうな、
まさに雲をつかむような試みであった。

それが功を奏するかどうかは、
今後の努力しだいというところではあるが、

少なくとも5号の絵は劇的に変化をとげた。

わたしのところへ来るまで、
漫画やぷるるん戦士のようなキャラクターを
ほとんど描いたことが無く、
当初、本当に悩みながら描いていた5号だが、
もともとデッサンのスキルは人一倍なので、
ちょっとコツをつかむとすぐに上達した。

5号がコツをつかむ瞬間は見ていておもしろい。

こんな風な絵を描いてくれと、
5号にスケッチをわたす。
5号がそこから自分なりに描きおこす。
仕上がったものをわたしが見て、
例えば、線が死んでいる。と言う。
5号は漫画を描いたことがなかったので、
意味がよく理解できない。
わたしが描き直したものを見せる。
しばらく無言でじーっとそれを眺めている。
その表情からは闘志が見てとれる。

そして無言で一心不乱に作業をしだして、
次には必ずわたしの見本を超えるものを出してきた。

5号はメカが下手だった。
しかし、それなりにがんばって描いていた。
5号の作業が大変そうだったので、
わたしが1枚、手伝って描いてやった。

するとやはりわたしの描いたメカを、
しばらくじーっと眺めて、
背中から怒りのようなオーラを放ちだし
ある日作品を見てみたら、
それまで自分の描いていたメカを全部消して、
わたしの見本よりかっこよく
描きなおしていた。


とにかく、
5号の成長のステップには、
負けず嫌いに端を発した、
闘志のエネルギーが必要らしい。


一方で、
5号には考えの甘いところもあった。
平気で1時間ほど遅刻してくるし、
勝手に自分の判断で仕事をするし、
相談しない、連絡しない、報告しない。
気に入らないと、
すぐに機嫌が悪くなった。
それでも、
わたしと5号は親子ほども年が離れているので、
そんな5号の振る舞いも
全て可愛らしく思えたものだったが、
誰かが教えてやらねば、
この娘はずっとこの調子だと思い、
5号の心にちゃんと刻み込むために、
時折きつい言葉で叱ってしまった。

できるだけわかりやすく、
1度だけ、短い時間で叱った。

後から聞いた話では、
5号はわたしに叱られた夜は、
風呂場でぽたぽた涙を流していたらしい。

悔しくて泣いていたのか、
反省して泣いていたのかわからないが、
わたしは損な役回りである。
こんな待遇でがんばってくれている5号には、
せめていつも楽しい話だけを
してやりたいと思っているのに、
上司としての建て前が、
わたしに嫌なことを言わせる。

わたしが思う美しい指導者の態度とは、
嫌われようと、好かれようと、
10年いてくれようと、
明日にも退社するとしても、
ただ粛々と後進を指導することであった。

しかしそれはまた、
相反する気持ちと態度、
本音と建前に悩まされる日々でもあった。

そして昨年の暮れ。
5号が良い求人を見つけてきた。
例の連邦軍のおもちゃ屋さん関連の
東京のコンテンツ制作会社である。
わたしは5号にそのチャンスを逃がさないように言い。
いろいろと5号を応援した。

5号が一次面接を終えた後、
5号から先方の反応を聞いたとき、
わたしは5号の合格を確信した。

5号がわたしの前から居なくなる。
その未来を直感した時、
わたしは急に握力を失い、
モノをよく落とすようになり、
ひざの震えを覚えた。

わたしが、
早々とお別れのメールを5号に送ると、
「そんな早合点しないでください。
 何処にも行くって決まった訳じゃないんですから。」
と、笑ってた5号であるが、
その後、先方から出された課題をこなし、
二次面接、最終面接を経て、
新たな人生の旅立ちを迎えることになった事は、
皆の知るところである。

わたしは、
心の底から5号の合格を喜んだ。
まるで、自分の作品が入選したかのような
誇らしい気持ちだった。

そして、
5号が一ヶ月後には東京に行ってしまう事が決まったこの頃から、
わたしは、同じ夢を何度も見ることになる。

それは、
いつものように5号がわたしの斜め後ろの席で、
機嫌良く絵を描いていて、
わたしが5号に、
「5号が東京の会社に就職する夢を見た。」
と話しかける夢だった。
すると、5号がわたしのほうに向きなおって、
「そんな就職先があったら紹介してほしいですよ。
 第一、なんでわたしが東京なんて行くんですか。
 行く訳ないですよ。」
と笑いながら話し、
きまってそこで目が覚めるのだった。

いよいよ5号が京都を離れる日が近づいてくると、
夢の中で、
「5号ー、行かんといてくれーーー!」
と地面にひざまづいて
大声で泣き叫んでいる夢を見て、
目が覚めると、
本当に大粒の涙が出ていた。

「5号とずっといっしょに仕事がしたい。」
と願いつつ、
「ここにいても5号は気の毒なだけだ、
 5号にふさわしい待遇の会社へ
 一日も早く就職させてやらなければならない。」
と考える現実的な立場のバランスが、

5号の就職決定によって崩れ、
「居てほしい。」
という思いだけが
大きくわたしの心を支配してしまっていた
ようである。


夏と冬に寸志として渡してやる5号貯金とともに、
わたしのポケットマネーで貯めていた
5号用福利厚生貯金があった。
もちろんこんな景気なので大して溜まってはいなかったが、
そのお金で、
わたしと、ハモンと、5号の3人で、
劇団四季の美女と野獣を観にいった。
わたしがサラリーマン時代に、
よく上司に芝居やコンサートに連れて行ってもらい、
その経験が、今でも生きているので、
同じ事をしてやりたかったのだ。

華やかで美しいステージには、
夢と愛が満ち溢れていた。

心の琴線にふれる音楽、
美しい言葉、
華麗なダンス、
豪華な衣装、
趣向を凝らした舞台装置、

そのどれもが、
わたしたちを魅了し、
エンディングでは、
涙が出るほど感動した。

5号は結局、
うちを辞めさせてください。とは、
一度も言わずに行ってしまった。
ただ、
好きな言葉があって、
「船というものは、
 港に泊めておいても絵になるものだが、
 それは、船というものが造られた
 本当の目的ではない。」
という言葉だと話してくれた。

今5号は、その言葉だけを信じて、
未知の土地でがんばっている。
態度が大きくて、
お調子者のくせに、
ものすごい人見知りで、
小心者の5号。

なにもかもが敵に見えるのに、
その恐怖心を笑顔でごまかしている姿が
目に見えるようだ。

わたしが彼女にしてやれる事はもう無い。
また、彼女にしてもらう事も無くなってしまった。

新生活がはじまってすぐ、
5号から便りが届いた。
活気のある職場で、
明るいスタッフに囲まれ、
うちにいたとき同様、
ガンダムやザクを描かされているらしい。

それを聞いて、
わたしは本当にさよならを言うときが来たと感じた。
悔しさ、寂しさ、喜び、安心、
いろんな気持ちがいりまじった、
切ない心境である。

さようなら5号。
さようなら。






5号が東京へ行って1週間がすぎたころ、
大きなダンボールが届いた。
送り主は5号であった。
中を開けてみると、
つい先日買ったばかりの新品のパソコンが、
緩衝材もろくに入れずに、がさつに放り込まれていた。

理由を聞けば、
ソフトをインストールしたら動かなくなった。
直してくれ。
という事だった。

わたしは嬉しかった。
わたしには、まだ5号にしてやれる事があったのだ。
こんなに嬉しいことは無い。

しかし箱には、
本体といくつかのケーブル以外、
リカバリディスクも何も入ってなかったので、


とりあえず今は
何もしてやれない。





┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
           ◆ フラウボウ【超】募集◆
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
我が国の次代を担うフラウボウを募集しております。
●資 格:二十歳以上の女性。
      金、土、日、のいずれか出勤できる方。特に土日。
      デザインやイラスト、アニメの鑑賞&制作に
      興味のある方。(無くても可)
      連邦軍女子制服(約9号サイズ伸びます)を
      人前で平気で着られる方。
●勤務地:京都市南区東寺の南西角付近、お好み焼き慈恩弘国
●交 通:近鉄東寺駅徒歩10分、市バス東寺南門前徒歩5分
      近鉄東寺駅はJR京都駅(近鉄京都駅)から駅1つです。
●勤務時間:夕方5時出勤、夜10時30分から11時30分退勤
●待 遇:南極条約に基づき優遇、時給850円、交通費1日500円支給
●任 務:お水を出したり、ウィンナー焼いたり、
      世界征服の片棒かつがされたり、
      アホな事を言わされたり、いろいろ。
      ご興味があれば、
      デザインやイラスト、漫画、動画作成の仕事を
      手伝ってもらう事もあります。
      (もちろん出来なくても可)      
●その他:シフト制、学業・本業を優先してください。
      連邦軍女子制服支給。まかない有。
●募集人数:若干名
●お問い合わせ→info@ms-06zaku.com


----------------------------------------------------
●お好み焼き慈恩弘国のご予約はこちらまで
info@ms-06zaku.com

  予約フォーマット
  (18:00から19:30分くらいまでに入国)
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  入国希望日:
  入国時間:
  入国人数:
  代表者名(偽名可):
  携帯など連絡先:
  質問、希望など:
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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●2010年3月の営業日
営業時間/18:00開店、22:30ラストオーダー、23:00閉店

05日(金)、06日(土)、07日(日)
~休み~、13日(土)、14日(日)
19日(金)、~休み~、~休み~
26日(金)、27日(土)、28日(日)


3月はフラウボウ5号の釈放や、
わたくしのイベントの都合で、
あんまり営業できません。
ごめんなさい。

14日と27日は
男性諸氏は興味がないかもしれませんが、
ブライトさんが勤務します。
ブライトさん、
めちゃめちゃ美しいダンサーです。
たぶん、どんなジョジョ立ちでもできます。
20100303.jpg


今月は弘法さんの日特別営業は
都合によりお休みいたします。
 ↓
http://genesis2009.net/
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●今週の寄贈品
このコーナーでは、
帰国したジオン国民からいただいた寄贈品を
適当に選んでご紹介いたします。

100305dorian.jpg

この寄贈品は、
ある日突然なんの前触れもなく
ダンボール箱で送られてきた、
ドリアンサイダー、ワンケースです。
寄贈者はご常連のルーファスさまです。
ルーファスさまは、
いつも、超美味しいものから、
超まずいものまで、
何処からともなく調達して来られる方です。
さあこれは、超どっちでしょう?
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☆★ジオン領拡大作戦進行中☆★
ジオン領宣言シール

お好み焼き慈恩弘国店舗にてお配りしております、
この「ジオン領宣言シール」を
あなたの所有物に貼って、
ジオンの地球侵略に手を貸そう!

ただし、他人のもの、公共のものには
決して貼らないでください。
連邦軍につけいる好機をあたえ、
戦局が不利になってしまいます。

自分のできる範囲で、
できるだけ人に迷惑をかけない独立闘争こそ、
我らの理想である。

ジーク・ジオン。
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お好み焼き「慈恩弘国」
http://www.ms-06zaku.com/

お好み焼き「慈恩弘国」mixiコミュ(登録=国民)
http://mixi.jp/view_community.pl?id=2975500
2010/03/10 | 慈恩弘国営業日報 | コメント(16) | トラックバック(0) | page top↑
ぷるるん戦士奮戦記「日本諸鬼」 第二十六話:お母さん
【ここまでのあらすじはこちらをご参照ください↓】
http://www.ms-06zaku.com/pururun/cont_story/arasuji.html



●鬼が吹き飛ばされ、
 あたりに一瞬の静寂。

(北大路警部)
なんだぁ、何が起こったんだ?

●すぐさま沸き上がる歓声。

(警察官達)
やったー!
すごいぞねーちゃーん!

わーー!
やったーー!

たいしたもんだ、
バニーちゃーん!


●その歓声も耳に入らず、
 すぐさま
 吹き飛んだ鬼を追って、
 高野川の対岸へ飛び移る卯乃。
 杵を振りかざし、
 怒りと悲しみに突き動かされ、
 鬼に襲いかかる。

(卯乃)
おまえは、
ひどい鬼だーー。

ドカーーン。 

(卯乃)
先生を返せー。

ドカッ。
ドカッ。

卯乃の奇襲と
息をもつかせぬ連続攻撃に、
なすすべなく、
やられる鬼。

●卯乃に一足遅れて
 ヘロに乗った
 猿渡、犬飼が現場に到着。
 上空の鳥居も
 二人のところへ降りてきた。

(犬飼)
望月さん。
あんなのと戦ってる。

(猿渡)
あれが望月さんの
おばあちゃんが言ってた
大鬼なんだよきっと。

(犬飼)
わたしたちも、
望月さんを応援しようよ。

(3人全員)
うん。

(鳥居)
花。
花はお母さんを探しな。
こっちは、
私と風美でどうにかするから。

(猿渡)
でも・・・。

(鳥居)
いいから。

(犬飼)
うん、行って。

(猿渡)
風美、翼、ありがと。
すぐ戻ってくるからね。


●そういうと、
 警察の集団の中へ
 飛び込んでいった
 猿渡。
●一般人の進入を制止しようとする
 警察官をふりきって、
 現場責任者、北大路警部のところへ
 駆け寄る。

(猿渡)
あなたがここの責任者さんですか?

(北大路警部)
えっ?
あ、あなたはどなたですかいなあ。

(猿渡)
猿渡葉子はどこにいますか?
あなたが昨日逮捕した
おさる食堂の女将です。

(北大路警部)
いや、あの。

(猿渡)
お願いです。
教えてください。

(北大路警部)
は、はい、
警察署にいた参考人の人達は、
うしろのバスに乗っとるよ。

(猿渡)
ありがとうございます。

●教えてもらったバスへ駆け寄る猿渡、
 入り口に立っている
 警察官に話しかける。

(猿渡)
ごめんなさい。
ちょっと中に入れてもらえますか?
家族の者です。

(警察官)
いや、だめです。
たぶんだめです。

(猿渡)
あちらの、ちょんまげの方の
許可をいただきました。

(警察官)
そ、そうですか。
ではどうぞ。

(猿渡)
失礼します。

おかあさん。
おかあさんどこ?

あ、お母さん。
お母さんっ!

(母)
えっ?
あなた誰?

(猿渡)
わたし花子。
こんな姿になっちゃったけど。
花子よ。

(母)
あなたが花子?

(猿渡)
もう大丈夫だよ。
お母さんはわたしが守ってあげる。
安心して。

●その時、バスのすぐそばで
 爆発が起こった。

ドドーーン。
ドカーーン。

(バスの中の人達)
うわあー。
きゃあー。
助けてくれー。
ここから出してくれー。

●バスに閉じ込められている
 警察の参考人が
 いっせいに取り乱しはじめた。

(猿渡)
みなさん落ち着いてください。
みなさんの事は、
私たちが必ずお守りします。
だから、冷静に行動してください。

(おっちゃん)
俺たちを守るだって?
いい加減な事を言うな!
俺は見たんだあの怪物を。
俺の目の前で
何人もの警察官を
あの怪物は喰っちまいやがった。
どでかい体で。
ごっつい力で。
あんた一人で何ができる。
ちきしょー!
ここから出しやがれ。

(猿渡)
フーンバット分身!

バババババババババ。

●突然分身の術を使った猿渡。

100303b.jpg

(おっちゃん)
うわぁ!

(猿渡)
わたしは一人じゃない。
窓の外を見て。
あそこで戦ってるのも
わたしの仲間です。
わたしもまだ事情がよくわかってませんが、
とにかくがんばりますので、
みなさんもがんばってください。

100303basu2.jpg

(母)
花?

(猿渡)
お母さん。

(母)
花、まかせたで。
実は私も普通じゃないの。
自分が自分じゃないみたいで、
自分が怖いの。
あの化け物、
元は人間だったんじゃないかしら。
そんな気がする。
もし私もあんな化け物になってしまったら、
あなたお願い。
私を殺してね。

(猿渡)
おかあさん。

●再び、バスの近くで爆発が起こる。

ドドーーン。
ドカーーン。

(バスの中の人達)
うわあっ!
きゃあ!

(猿渡)
おかあさん。
また一緒に食堂やろっ。

(母)
あんた、
ほんまに花なんやねぇ。

(猿渡)
じゃあね。
行ってくる。

(母)
気をつけてね。



●少し時間をさかのぼり、
 場面転じて鬼と戦う卯乃。
 鬼が正気を取り戻し
 反撃に出る。

(ダースベー鬼)
こいつ、うさぎめー。
弱いくせに、調子に乗るなあっ!

●そう叫ぶと、
 鬼は両手を卯乃にむけて、
 手のひらから溶岩のような
 灼熱のツブテを発射してきた。


ビシュン、ビシュン。
ビシュン、ビシュン。

ドンドン、ドカーーン。

(卯乃)
うわー。
なんか撃ってきた。

(ウサギ)
鬼弾だ。
逃げろ。
当たれば即死だ。

●あわててけつまづき、
 転んでしまった卯乃。

(卯乃)
ひーー。

●すかさず鬼が卯乃を狙う。

ドンドンドンドン。

●その瞬間、犬飼の乗ったヘロが
 鬼の手に噛みついた。

がぶっ!

●鬼の狙いがそれる。
 鬼の放つ灼熱の弾丸が、
 卯乃のすぐ脇に着弾。

(卯乃)
きゃあー。

ひゅーーん。
ぱしっ。

●間一髪。恐怖でへたりこむ卯乃を
 鳥居がすくい上げた。
●卯乃とともに空中に舞い上がる鳥居を
 鬼が狙い撃ち。

ビシュン。ビシュン。

●その隙に警察のいる対岸へ
 一目散に逃げるヘロと犬飼。
●鳥居、すばらしい上昇力。
 器用に体をひるがえし、
 鬼の射撃をかわす。
 その表情は冷静だ。
●鳥居にかかえられている卯乃は、
 恐怖で身をこわばらせている。

(卯乃)
ひ、ひ、ひ、
と、鳥居さん、
す、すごい。
背中に目があるみたい。

(鳥居)
なんだかね。
見えちゃうのよ。

ドンドンドンドン。

●鳥居を追って鬼の射撃が続く。
●鬼の着弾が
 警察官たちの陣営におよばないよう、
 空中で大きく旋回し、高度を下げ、
 ビルの間をぬうように、
 猿渡、北大路警部たちの所に
 降りてきた、鳥居。
 ヘロに乗った犬飼も
 土手を飛び越え戻ってきた。

(猿渡)
望月さん。大丈夫。

(卯乃)
うん。
でも先生が、上終先生が・・・。

(猿渡)
先生がどうしたの?

(卯乃)
あの化け物が先生なの。

(猿渡、鳥居、犬飼)
えー?

(卯乃)
先生。
心も体も、鬼に食べられちゃって、
鬼になっちゃったの。

(鳥居)
そんな事って。

(ウサギ)
過去のこの国の歴史の中でも
何度かあった事例だが、
全体的には珍しいケースだ。
よほどあの鬼が強力だったのか。

あるいは、
先生がものすごいエネルギーを持っていて、
それを吸収した鬼が強大化したのか。
いずれにせよ、

あの鬼はもう小鬼じゃない。
以前とは比較にならないくらい強い
大鬼だ。
おまえよく一人で突撃したなぁ。

(卯乃)
だって。


●そんな卯乃たちの会話を
 いぶかしげに聞いていた
 北大路警部が、
 意を決して口を開いた。

(北大路警部)
あんたら、一体なにもんなんだ?

(猿渡)
あ、すみません
突然おじゃましまして、
見てのとおり
正義の味方です。



 



次回をお楽しみに^^





┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
           ◆ フラウボウ【超】募集◆
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我が国の次代を担うフラウボウを募集しております。
●資 格:二十歳以上の女性。
      金、土、日、のいずれか出勤できる方。特に土日。
      デザインやイラスト、アニメの鑑賞&制作に
      興味のある方。(無くても可)
      連邦軍女子制服(9号サイズ)を
      人前で平気で着られる方。
●勤務地:京都市南区東寺の南西角付近、お好み焼き慈恩弘国
●交 通:近鉄東寺駅徒歩10分、市バス東寺南門前徒歩5分
      近鉄東寺駅はJR京都駅(近鉄京都駅)から駅1つです。
●勤務時間:夕方5時出勤、夜10時30分から11時30分退勤
●待 遇:南極条約に基づき優遇、時給850円、交通費1日500円支給
●任 務:お水を出したり、ウィンナー焼いたり、
      世界征服の片棒かつがされたり、
      アホな事を言わされたり、いろいろ。
      ご興味があれば、
      デザインやイラスト、漫画、動画作成の仕事を
      手伝ってもらう事もあります。
      (もちろん出来なくても可)      
●その他:シフト制、学業・本業を優先してください。
      連邦軍女子制服支給。まかない有。
●募集人数:若干名
●お問い合わせ→info@ms-06zaku.com




ぷるるん戦士奮戦記【日本諸鬼】エンディングイメージテーマ♪
         ↓
http://www.youtube.com/watch?v=AHJ2T0EeiLM&feature=channel



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~月読神社のおみくじで運だめし~
ぷるるん戦士奮戦記「日本諸鬼」オフィシャルサイト !
http://www.ms-06zaku.com/pururun/

いつでもどこでも、ぷるるんアクセス!携帯用サイト!
http://www.ms-06zaku.com/pururun-p/
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●お好み焼き慈恩弘国のご予約はこちらまで
info@ms-06zaku.com

  予約フォーマット
  (18:00から19:30分くらいまでに入国)
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  入国希望日:
  入国時間:
  入国人数:
  代表者名(偽名可):
  携帯など連絡先:
  質問、希望など:
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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●2010年3月の営業日
営業時間/18:00開店、22:30ラストオーダー、23:00閉店

05日(金)、06日(土)、07日(日)
~休み~、13日(土)、14日(日)
19日(金)、~休み~、~休み~
26日(金)、27日(土)、28日(日)


3月はフラウボウ5号の釈放や、
わたくしのイベントの都合で、
あんまり営業できません。
ごめんなさい。

14日と27日は
男性諸氏は興味がないかもしれませんが、
ブライトさんが勤務します。
ブライトさん、
めちゃめちゃ美しいダンサーです。
たぶん、どんなジョジョ立ちでもできます。
20100303.jpg

今月は弘法さんの日特別営業は
都合によりお休みいたします。
 ↓
http://genesis2009.net/
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●今週の寄贈品
このコーナーでは、
帰国したジオン国民からいただいた寄贈品を
適当に選んでご紹介いたします。

080520hana.jpg

この寄贈品は、
以前に祇園公国のハマーンさまから
いただいた花です。
花屋さんに、
ジオン公国のイメージで作ってもらったら
こうなったということでした。
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☆★ジオン領拡大作戦進行中☆★
ジオン領宣言シール

お好み焼き慈恩弘国店舗にてお配りしております、
この「ジオン領宣言シール」を
あなたの所有物に貼って、
ジオンの地球侵略に手を貸そう!

ただし、他人のもの、公共のものには
決して貼らないでください。
連邦軍につけいる好機をあたえ、
戦局が不利になってしまいます。

自分のできる範囲で、
できるだけ人に迷惑をかけない独立闘争こそ、
我らの理想である。

ジーク・ジオン。
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お好み焼き「慈恩弘国」
http://www.ms-06zaku.com/

お好み焼き「慈恩弘国」mixiコミュ(登録=国民)
http://mixi.jp/view_community.pl?id=2975500
2010/03/05 | ぷるるん戦士奮戦記【日本諸鬼】 | コメント(20) | トラックバック(0) | page top↑
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