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慈恩弘国営業日報00100425(ハッピーサンデー初日)
わたしの名はランバラル。
数知れぬ死線をくぐり抜けてきた
ジオン公国の元軍人だ。


宇宙世紀0010年 4月 25日 晴れ



この日は、
我が国にハッピーサンデー法が施行されて
初の昼の営業日となった。

朝10時少し前。
最初にやってきたのは、
ご常連のらあず氏であった。

氏は自転車でやってきた。
氏の家は高槻である。
我が国から遠く離れること
数十光年。
気軽に自転車で来れる距離ではない。
氏は来月開かれる、
佐渡島一周のサイクリングレースに
出場するらしい。
今日の遠出は、その肩慣らしといった所だ。
近く練習を兼ねて、
琵琶湖一周を計画しているそうである。

わたしも、
こう見えて自転車旅行は趣味のひとつだ。
思えば、もう何年も旅に出ていないが、
らあず氏の自転車を前にして、
自転車に関するいろんな話をしていると、
久しぶりにわたしの旅心がうずいた。


次にやって来たのは、
やはりご常連のパプア氏だった。
氏は京都サンガのヘビーサポーターで、
滋賀県の大津から、
大型スクーターでいつもやって来てくれる。

氏は差し入れを持って来てくれた。
京都では品薄の
ハッピーパウダー250%増しの
ハッピーターンである。
なぜか氏の住んでいる滋賀県では、
余るほど売っているそうだ。

せっかくなのでひとつ食べてみた。
もっさりした食感で、
味が濃い。

しかしもう一枚食べたくなる味だ。
この亀田製菓の驚異のテクノロジー、
ハッピーパウダーとは、
いかなる物質なのか。
わたしの心をひきつけて離さない
魅力の味である。
サンプルを送って、
今度フラナガン博士に
研究してもらうとしよう。


さて、
我が国の昼営業のメニューは、
量産型ザクカレーのみである。
量産型ザクカレーは、
目玉焼きのモノアイがにらみをきかせる、
かなり辛いグリーンカレーだ。

わたしは、
東の窓を少し開け、
今朝の爽やかな空気と
遠方からの客人を店内に招き入れた。
まだ太陽が低く、朝日のさしこむ店内は、
涼しい空気で満たされていた。

らあず氏とパプア氏の
グリーンカレーを作っていると、
ご常連の大神氏が店のドアを開けた。

「いらっしゃいませ大神さま。
 量産型ザクカレーしかございませんが。」

「ええ、それで。」

大神氏は満面の笑みでそう答えた。

わたしは、
磨き込まれた銀色の鉄板の上に並ぶ、
らあず氏とパプア氏の目玉焼きのとなりに、
大神氏のための玉子を割った。
これがザクカレーのモノアイになるのだ。

大神氏は、
この日のために、
サウンドホライズンのDVDを持ってきてくれた。

昼営業の日は少しゆるい。
わたしもジオンの制服を脱いでいる事が多いし、
捕虜たちにも休暇をとらせている。
店内のBGMも、普段は、ジオンの軍歌や
一年戦争当時の軍国歌謡などを流しているが、
この日ばかりは、
FMラジオや気の利いた音楽を流している。

大神さんは、大のサンホラ好きなので、
ぜひともお勧めのディスクを
持ってきてくれるよう、
頼んでいたのだ。

大神さんが持ってきてくれたのは、
サンホラのライブDVDだった。
壮厳で激しいサンホラのライブ。
中央で歌っている、
黒服の背の高い男が、
昔バンド活動をやっていた頃の
わたしによく似ていたので、
その時の写真を上のブリッジから持ってきて
みんなに見せた。

今のわたしからは想像もつかない、
化け物のような姿に皆は驚き、
店はなごんだ。

次にやってきたのは、
ヤマシタ氏であった。
ヤマシタ氏は、
弘法さんの日の昼営業の時に
よく来てくれるご常連だ。

氏は、先日東京でオープンした、
連邦軍の飲食基地。
「ガンダムカフェ」のメニューなどの
軍事機密を入手して持参してくれた。
氏によれば、
我が国のメニューがパクられているとの
報告であった。

みると、メニューの中に
アコースクラッカーというメニューがあり、
我が国の、
アコースクラッカー生ハムカマンベール添えと
確かにかぶっていた。

その場にいたジオン国民は口々に、

「連邦め、
 戦争に勝ったからって好き放題しやがって。」

「一年戦争の時の悪夢が蘇るようだ。
 ガンダムなんてザクのパクリで
 後出しジャンケンのくせに、
 ドムやゲルググまであっさり倒しやがって
 ずうずうしいにもほどがある。」

「パクリだ、パクリだ。
 上海万パクだ。」

などと声を荒げた。


そんな国民にわたしは、

「まあ、待て、諸君。落ち着きたまえ。
 冷静に、冷静に。」

そう言って皆を落ち着かせた。

そして皆が落ち着いたところで
こう言った。



「諸君。パクリはどっちだ?」



店内にどっと笑いがおこった。
和やかで穏やかな、
日曜の午前の時間が流れた。

昼頃になって、
ご常連のルーファス氏がやってきた。
ルーファス氏は、
伝説と言われている
ぼた餅を買ってきてくれた。
これは、東寺の近くの民家で売っている
手作りのぼた餅で、
あんが甘すぎず、
薄すぎず、
餅米はほどよく塩味が効いていて、
ほんとうに美味しいぼた餅だった。

しかし、なぜかルーファス氏しか
その店が見つけられず、
わたしは近所なのに、
何度店の場所を聞いても、
店にたどり着けたためしが無いという、
まさに、幻のような逸品なのだ。

ほぼ時を同じくして、
ご常連のアナベルガトー氏、
そして、らあず氏のご友人が二人
入国してくれた。

ふと気づけば、
カウンターは、
ご常連でいっぱいになった。

皆、量産型ザクカレーを、
美味しいといって
食べてくれた。

特に、パプア氏とらあず氏と大神氏は、
朝に続いて昼も食べてくれた。

中でも大神氏は、
ハモンが特別に用意した
おにぎりを、
「ごはんを食べてる感じがよくします。」
と言って2個も食べ、
カレーも2杯食べたので、
やはりハモンが特別に用意したデザート、
手作りイチゴジャムヨーグルトが
お腹に入る余地が無くなり、
ソロモン席に横になって、

「ヨーグルトが入らない。
 残念です。夜また来ますので
 とっておいてください。」

と、うなっていた。


ジオン国民が集うと話がはずむ。
一年戦争の事、
スペースノイドの将来の事、
ジオン復活の展望。
ゲーム、アニメ、マンガ、その話題は、
2次元の地平の果てへ、何処までも飛躍する。

聞くところによると、
我が国では、
このような類の情報交換は、
日常会話となっているが、

連邦軍の統治下にある日本国では、
よい歳をした分別のある大人が、
こういった類の情報を人前で披露すると、
人間性を疑われるそうである。

戦後30年。
地球も寒い時代になったものである。

こんな寒い時代に、
ご常連のパプア氏が、
入国する常連、入国する常連に、
次々募金を呼びかけていた。

募金箱は、
使っていないステンレス製の
お好み焼きのソースの入れ物で、
フタには、
「8号の自転車募金、
 目標1万円」
と書かれた紙が
テープで貼られていた。」

実は、我が国には今、
フラウボウ8号がいる。
8号はかわいそうな娘で、

先々週の土曜に、
客として我が国をおとずれた時、
気が弱そうだったので、
その場でジオン兵によって捕獲され、

翌日の日曜には、
店で働かされることになった。

そんな8号は、
我が国に自転車で通勤したのだが、
勤務初日のその日。
勤務終了後、外にとめていたはずの自転車が
無くなっていたのだ。

我が国建国以来の大事件である。
すぐに日本国の警察に届けたが、
目下の所なんの連絡もない。


事情もわからず働かされて、
初日に自転車が盗難。
このままではせっかく捕まえた
フラウボウに逃げられかねないと考えた
ジオン国民は、
みんなで少しずつカンパして
8号の新しい自転車を購入する際の足しにしてもらおうと、
募金をはじめたのである。

慈恩弘国政府も、
寄付をしてくれた国民には、
スタンプカードに、
名誉の赤い判子をひとつ押すことで、
募金を応援した。

午後2時をまわったところで、
ご入国いただいていた客人には
おひきとりをお願いして、
いったん店を閉めた。
夜の営業のための仕入れと準備のためだ。

午後5時。
仕入れを終え、夜の営業の開店準備をしていると、
フラウボウ7号がやってきた。

フラウボウ7号はかしこい娘である。
捕虜になって、まだ日が浅いが、
すっかり店の仕事を
覚えてしまった。

午後6時。
7号が加勢してくれたおかげで、
どうにか開店の体裁が整った。

昼間に用事のあったアムロ君も
出頭してきてくれた。


そして、開店して間もなく、
入国して来たのは、
昼間と同じ顔ぶれ。
その後、続々入国してくる顔ぶれも、
やはり昼の営業の時となんら変わらない面々であった。

みんな、
国境を封鎖していたこの4時間ほどの間、
どこでどうしていたのだろう。

たとえば、
自転車で来ていた、らあず氏は、
もちろん自転車で高槻まで帰って、
お酒を飲みたいがために、
わざわざ改めて電車で入国されたのだと言う。

そんならあず氏の手には、
美しいステンレス製のスキットルボトルが握られていた。
昼営業の帰りにサントリーのウィスキー工場によって、
「山崎」という、
よいウィスキーを仕入れてきたのだという。

わたしは、
酒はたいしてたしなむほうではないが、
それでも良い香りはわかり、
少々いただいた。
酒好きの7号も、
たまらず一口くちにしたので、
南極条約の規定により、
この日は自転車を押して帰ることになった。

ゆっくりとした時間が流れた。
わたしは、
ルーファス氏と、
ファミコンソフトのガチャポン戦記2に興じたり、
また飲み物に、
こっそり訳のわからないモノを混ぜようとする
7号をたしなめたりと、
穏やかな時間をすごした。

結局この日は、
昼にやってきたご常連以外、
他の入国者はなかった。

このところ、
帰国するジオン国民の数が減っている。
秋葉原にできた連邦の飲食基地の影響か。
かつてスペースノイドの多くが信条とした、
ジオニズムそのものが、すでに時代遅れなのか。

いずれにせよ、
わたしは自分の戦場で戦うことしかできますまい。
もう少し器用に生きたかったものである。


閉店後、
後片付けの終わった店内でぼんやりしていると、
ふと8号の自転車募金箱が目に入った。

中を見ると、
目標1万円の8号の自転車募金は、
9000円貯まっていた。

わたしは財布から1000円札を抜いて、
募金箱の中へ入れた。


さて、勝手な事をしてしまったが、
8号は受けとってくれるだろうか。





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●お好み焼き慈恩弘国のご予約はこちらまで
info@ms-06zaku.com

  予約フォーマット
  (18:00から19:30分くらいまでに入国)
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  入国希望日:
  入国時間:
  入国人数:
  代表者名(偽名可):
  携帯など連絡先:
  質問、希望など:
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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●2010年5月の営業日
営業時間/18:00開店、22:30ラストオーダー、23:00閉店

       01日(土)、02日(日)、 03日(月)
07日(金)、08日(土)、09日(日)
14日(金)、15日(土)、16日(日)
21日(金)、22日(土)、23日(日)
28日(金)、29日(土)、30日(日)

23日(日)(弘法さん特別営業10:00~14:00時)
※新年度よりハッピーサンデー法の施行により
 21日以降の日曜の昼に営業します。
 メニューは量産型ザクカレー800円だけ。
 カレー以外は、
 できるものならなんでも出すってのが経営方針。
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●今日の寄贈品
このコーナーでは、
帰国したジオン国民からいただいた寄贈品を
適当に選んでご紹介いたします。

20100427_100411.jpg

この寄贈品は、
土屋上等兵よりいただいた
沖縄土産でございます。
「もえちん」も語呂がすばらしいのですが、
シーサーをモチーフにした
このご当地ヒーローが、
すばらしいデザインと完成度。
作画の参考にさせていただきます。
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☆★ジオン領拡大作戦進行中☆★

ジオン領宣言シール

お好み焼き慈恩弘国店舗にてお配りしております、
この「ジオン領宣言シール」を
あなたの所有物に貼って、
ジオンの地球侵略に手を貸そう!

ただし、他人のもの、公共のものには
決して貼らないでください。
連邦軍につけいる好機をあたえ、
戦局が不利になってしまいます。

自分のできる範囲で、
できるだけ人に迷惑をかけない独立闘争こそ、
我らの理想である。

ジーク・ジオン。
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お好み焼き「慈恩弘国」
http://www.ms-06zaku.com/

お好み焼き「慈恩弘国」mixiコミュ(登録=国民)
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2010/04/27 | 慈恩弘国営業日報 | コメント(203) | トラックバック(0) | page top↑
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