慈恩弘国営業日報0080507
わたしの名前はランバラル。
数知れぬ死線をくぐりぬけてきた、
元ジオン公国の軍人だ。


宇宙世紀008 5月7日(水)


この数日、営業成果の報告が遅れてしまい、
まずは、関係各位にはお詫び申し上げたい。

5月にはいっての戦果は、
思いのほか重畳(ちょうじょう)だ。

このため、日々の戦いに明け暮れるあまり、
戦果を報告する時期を逃しつづけてしまったのだ。


ゴールデンウィークの大型連休営業では、
連日、開店前から店の前に行列ができた。

そこで、公用車を撤去し、
店の前に椅子やらテーブルを設置して、
入国待ちの方の待機スペースとした。

ちょうど、
ちょっとしたガーデンパーティーちっくな空間が、
トラックの行きかう国道1号線脇に出現した格好だ。

また、我が国の電飾は、
クリスマスムードただよう、
素敵なイルミネーションなので、

遠路はるばる我が国の国境を目指してやってきた同胞にとって、
歩道に立ち並ぶよりは、
いくらか慰めになったのではないだろうか。


しかし、
店内に入るまでの長時間にわたる野営。
入国をあきらめて、
国へ帰らざるをえなかった同胞には、
心から申し訳なく思う。

特に、肌寒い小雨まじりとなった、
5月5日の夜に、
子供を抱いて店外で入店を待つお母さん。

とても嬉しいが、
お願いだからやめてくれ。

わたしの心が持たない。


そして、
ようやく入店がかない、

「おなかちゅいたね~」とか子供に言いながら、
楽しそうに入店してくださるのも、
どうかやめてくれ。

その子のおなかを、ちゅかせたのは、
わたしなのだ。
わたしは自責のあまり、
テコを落としそうになった。


もちろん入店がかなっても、
すぐに料理が出てくるわけではない、
もっとも混んだ5月3日では、
最後のご注文の料理が出せたのは、
午前2時をまわっていた。

この日、
その子が食事にありつけたのは、
11時をまわった頃ではなかったろうか。

奥の座敷、アバオアクー席にお通しした
その子の様子を見に行ったとき、

あきらかに足りない座布団を、
大人たちにわけてもらい、

5段くらい重ねて、
ちょこんと、かしこくテーブルについていた。


そして、その子の手には、

しっかとスプーンがにぎりしめられ、
美味しそうに、元気に、
わたしのつくった、焼きメッサーラ(普通の焼き飯)を
食べていた。




5月10日は、
わたしとハモンにとって、
13回目の結婚記念日だ。

今わたしが、
連邦の凶弾に倒れて命を失ったとしても、
わたしの人生には、なんら悔いは無い。

しかし、
ただ一つ心残りなことは、
子供好きなハモンに、
今にいたるまで、
子育てをさせてやれてない事
だけである。

人が死ぬことと、
人が生まれることだけは、

いくら泣いても。

どうしようもない事がらなのだ。




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ゴールデンウィーク中のクルー
店長:ランバラル大尉、 オーナー:ハモン
捕虜:フラウボウ2号、フラウボウ3号、フラウボウ4号、アムロ君
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お好み焼き「慈恩弘国」
http://www.ms-06zaku.com/
2008/05/13 | 慈恩弘国営業日報 | コメント(0) | トラックバック(0) | page top↑
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