慈恩弘国営業日報0080612
わたしの名前はランバラル
数知れぬ死線をくぐり抜けてきた
ジオン公国の元軍人だ。

宇宙世紀008 6月12日 くもりのち晴れ



「ガルマ、帰ったのか。」

「ああ、」

「シャワー借りてるぞ。」

「・・・・・・・・。」


「目が覚めたら、お前がいなかった。」

かちゃっ。

さーーっ。

「シャア。」

ざざざざざざざ。

「ガルマ、制服がびしょ濡れになるぞ。」

「かまわない。・・・・・シャア。」

「独りにはなれているが、
 今朝はひどく寂しさを感じたよ。
 もうやめてくれないか、
 黙って出てゆくのは。」

「ごめんなさい、シャア。」

ざざざざざざざ。

「ガルマ。」

「あっ。」

「ふふ。」

「よせよ、笑うなよ、兵が見ている。」

「見てるもんか。」


きゅっ。
からん。


「風邪ひくぞガルマ、すぐ服を着替えろよ。」

「ああ、」

がちゃっ。

「ワインもらうぞ。」

ばたん。
かちゃかちゃ。
ぽん。
こっこっこっこ。
ばたん。


「シャア、君に話しておきたい事があるんだ。」


ばふっ。

「何だよあらたまって。なんだか聞きたくないなぁ。」

「大切な事なんだ。」

「ますます聞かないほうがよさそうだ。」

「ふざけないでくれ。」

「悪かった。よし聞いてやるからこっちへこいよ。
 服は着なくていい。」

「ベッドが濡れるよ。」

「かまうもんか、お前のベッドだ。」

「シャアは意地が悪いなぁ。」


ばふっ。

「で、なんなんだ話って。」

「シャア、ボクの全ては君のものだ。
 それは士官学校時代からかわらない。いや、
 初めて君に会ったときからかわらないよ。」

「何だよ、別れ話か。」

「ちがう、君と別れるくらいなら、
 ボクはザビ家を捨てる。
 ・・・形だけなんだ。」

「だから何だよ。」

「ボク、エッシェンバッハの令嬢と
 結婚しなけりゃならないんだ。」

「エッシェンバッハ?」

「聞いたことくらいはあるだろう。
 地球の大企業家一族で、大物政治家だよ。
 そこのご令嬢のイセリナとの縁談が進んでるんだ。」

「馬鹿な。断っちまえよ。」

「そうはいかない。
 ボクはザビ家の人間だ。
 政治的なしがらみがつきまとうんだよ。」

「都合のいい話だな。
 さっきと言うことが違うじゃないか。」

「シャア、ボクを困らせないでくれよ。
 形だけの政略結婚さ、愛なんて無い。
 ボクは心から君に忠誠を誓うよ。」

「で、俺にどうして欲しいんだ。」


「しばらく会えなくなる。」

「ガルマ、私は自分の生い立ちを
 今まで人に話したことは無かったが、
 私は早くに両親を無くしている。
 それもひどく悲劇的な形でだ。
 今更両親に甘えたいわけではないが、
 以来私は、自分を裏切るもの、
 自分から去ってゆくものを、
 決して許さない。」

「シャア・・・・・・。」

「寂しいんだよ。ガルマ。
 わかってくれよ。」

「それはボクも同じだよ、シャア。
 わかっているつもりさ。
 だからボクのチカラで、
 君の異例の昇進にも貢献しただろ。
 君と同じステージにいたかったからさ。」

「信じられるか。
 その口がたった今、
 別れ話をきり出したばかりじゃないか。」

「シャア・・・・・・・。
 わかったよ。
 この縁談は断るよ。」



「ふふ、はははははは。
 冗談さ。」

「冗談?」

「好きにすればいいだろ。
 君は自由さ。」

「ちょっと待てよ、
 そんな言い方するなよ。」

「ガルマ、君は自由だよ。
 ただし、私の見えないクサリに、
 いつもつながれてる。」

「あっ。」

「二度と、私から逃れられないようにしてやる。」

「あっ、シャア、やめて。」

「ふふ。」

「笑うなよ、兵が見ている。」

「誰も見てるもんか。」

「ああっ。」

「忘れるなよ、
 私は、私から去ってゆくもの者を決して許さない。
 それを留めることができないのなら、
 どんなに愛しいものでも、
 いっそ壊してしまおうか。と思うよ。」

「シャア・・・・・。」

「手離すのが、惜しければ、惜しいほど、
 壊してしまいたくなるんだよ。」

「シャア・・・痛いよ、シャア。」

「ガルマは大丈夫さ、
 君の私への忠誠を、
 心から信じているよ。」






びしゅん、びしゅん、
びしゅん、びしゅん。

どどどどどどど。

ぼかーん。どかーん。
ぱりーん。
どどーん。

「左舷!敵飛行空母ガウに攻撃を集中しろ!
 あいつは、このホワイトベースに特攻する気だ。
 ミライ!かわせーっ!」

「だめ!間に合わない!」


ぱりーん。ががががが。

「シャア!裏切ったなー!」

「ガルマー!
 愛している。愛してるんだー!
 壊してしまいたいほどにー!」

「シャアー!」

「ガルマー!」


「ブライト、ガウが機首を回頭!
 避れるわ!」


「シャアー!」

「ガルマー!
 私の胸に飛び込んでこーい!」

「シャアー!
 抱きしめてくれーーーー!」


どどーん!
どどどどどどど!



「ガルマー!あぁー!
 ガルマー!ガルマー!
 わあぁぁぁぁぁー!

 ガルマーーー!」



滂沱(ぼうだ)の涙。


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本日のクルー
店長:ランバラル大尉
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お好み焼き「慈恩弘国」
http://www.ms-06zaku.com/

2008/06/12 | 慈恩弘国営業日報 | コメント(3) | トラックバック(0) | page top↑
コメント
こ、これは連邦の作ったプロパガンダ用映画ではなく、史実なのですか?!

な、なんてアダルティでおぞましい…

今日は夢オチではないようですし…
2008/06/13 13:28 | URL | ファングいけお #mDfyvCs2 [編集] | page top↑
#ファングいけお さま

歴史というものは、
見方を変えましたら、
いろんなようにとれるものなのでございましょう。

しかし、
このエピソードが事実なら、
ララァの愛に
イマイチ乗り気でなかった
大佐の心境も理解できます。
2008/06/13 15:18 | URL | ランバラル #- [編集] | page top↑
klyxcB <a href="http://ietnvcfqfxml.com/">ietnvcfqfxml</a>, [url=http://klxwqsyrhlnc.com/]klxwqsyrhlnc[/url], [link=http://grhxqxrxhflq.com/]grhxqxrxhflq[/link], http://aydlpwzcrrvj.com/
2011/12/08 07:41 | URL | oallog #- [編集] | page top↑
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