庭球にかける青春
050407

みなさま、おはようございます。


エナジー中野でございます。



わたくしは中学時代テニスクラブに入ってございました。
テニスと申しましても、軟式テニスでございまして、

あの可愛らしいシャラポアさまが、
必死になって追いかけている、
うぶ毛の生えたような硬いボールではなく、

ぷにぷにのゴムのボール。
いわゆる庭球というものを使うテニスでございます。

ルールは基本的に変わりませんが、
1点入ったときに、
15-0「フィフティーン・ラブ」とはいわずに、
1-0「いち対れい」と申しておりました。


わたくしの通っておりました、
白糸中学校のテニスクラブは、
女子のテニスコートは校内にあったのですが、

男子のテニスコートは、
学校からだいぶ離れた場所にございました。

当時は不満がございましたが、
今から思えば、
見ばえの問題で、やむを得ないところでございます。

その、学校から2キロほど離れた
山のふもとのわずかな平地にございます、

男子のテニスコートは、
全部で3面ございまして、

奥から、Aコート、Bコート、Cコートと
呼ばれていたのでございます。


Aコートは、
乾いた咽を潤してくれる命のオアシス、
水道のもっとも近くにあり、
プラタナスの木陰のベンチはたいへん居心地がよく、

地面はよく整地され、どこまでもフラットで、
コートの水はけも抜群。

やや白みをおびた粒子の細かい土の輝く、
たいへん美しいテニスコートでございました。


Bコートは、
やや劣りまして、
雨がふれば水たまりができ、地面には凹凸もございまして、
コートの色も、やや赤みを帯びた感じでございました。


Cコートは、
さらに劣悪で、
荒野に、穴のあいたボロボロのネットが立っているだけで、
水はけが悪く、地面は砂利を含んだ赤土で波打っており、

ベンチのそばのキンモクセイの木からは、
トイレの臭いがただよう、

地獄のようなテニスコートでございました。


誰もが一目瞭然で、
Aコートを使いたいところでございますが、

そこは先生も考えたものでございまして、
テニスの上級者が、Aコート、

中級者が、Bコート、へたくそがCコートという、

インドのカースト制のような、身分制度をもうけまして、
生徒の向上心をあおったのでございます。


つまり、
下級生でも、テニスが上手になれば、
セレブなAコートで、

監督の庇護のもと優越感につつまれて、
充実した練習ができ、


テニスがへたくそな者は、
これといった指導をされるでもなく、ほったらかしで、

いつまでたっても、
キンモクセイの香りにつつまれて、

どっちへバウンドするかわからないボールを

追いかけ続けなければ、
ならなかったのでございます。



父のスポーツへの無関心から、
球技というものにおよそ触れた事のなかった
当時のわたくしは、

当然のようにCコートの住人でございました。


ところが、
1年間以上もそのような粗悪な環境におりますと、
人間には様々な変化がおこるものでございます。

さまざまな方向へバウンドするひどいコートのおかげで、
ボールを確実に打撃する瞬間まで、
ボールの行方を信じてはいけないという、

疑惑の動体視力を獲得し、


監督の先生がほったらかしているのをいいことに、
勝手なルールを作って、

通常、軟式テニスの試合は、
前衛、後衛のダブルスで戦うのですが、
試合の最中、

「必殺!トリプルアターック!!」

のかけ声を合図に、ベンチにいた一人がコートに乱入し、
中衛となって、

3人のコンビネーションで戦う戦法を、
あみだしたのでございました。

今流行りのスキージャンプペアの前身でございます。
http://www.page.sannet.ne.jp/masm/


この画期的な戦法は無敵をほこりました。


実戦を想定した、多くの練習のメニューは、

相手がサーブを打った瞬間や、
レシーブをした瞬間に、コートにできる死角を狙って
攻撃をする練習をいたします。


つまり、セオリーどうり練習をしている相手の打球ほど、
どこに打ってくるのか予測がつくのでございます。


ほんらい人がいないはずのそこへ、
3人目があらかじめ待ち構えているものですから、
相手は大混乱でございます。

真面目で上手な人ほど罠にはまりやすく、


ときおり、
「練習してやる」と称して、

冷やかしにCコートにやってくる
悪代官のようなAコートの連中は、

このトリプルアタックをはじめ、
オリジナリティー溢れる数々の卑怯な戦法に、

「阿呆らしくてやってられない」と、

しっぽをまいて自分達のすみかへ
帰ってゆくのでございました。


やがてこの地獄のスラム街から、
わたくしをはじめとする3人のヒーローが、
ささやかな奇跡をおこすのですが、


それはまた別の機会にお話しいたしましょう。
2005/04/07 | 庭球にかける青春 | コメント(15) | トラックバック(0) | page top↑
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