ぷるるん戦士奮戦記「日本諸鬼」 第十六話:ベッドで座談会

●卯女と武雄と猿渡が
 本殿で話している時
 卯乃は自分の部屋にいた。
●ベッドに横になって、
 天井を見つめている。
●窓から月の光が差し込む。
●ウサギがベッドの上で、
 その卯乃の傍らにたたずみ、
 月を眺めている。

(卯乃)
ねえウサギさん。

(ウサギ)
なんだ。

(卯乃)
わたし、どうしちゃったの?
もう普通の人間じゃないの?

(ウサギ)
そうだ。
おまえは月読様の血を引く
選ばれた人間なのだ。
やっと自覚が出てきたか。

(卯乃)
おばあちゃんはともかく、
お父さんも知ってたんだよね。
うちの異常な事情。

(ウサギ)
そうだなぁ。

(卯乃)
達也も知ってて黙ってるなんて事
ないよね。

(ウサギ)
たぶんな。
この家でみどもの姿が見えるのは
卯女だけだったから、
あえて黙ってたんだろう。

(卯乃)
なんで
おばあちゃんだけ見えるの?

(ウサギ)
卯女には生まれながらに
神通力があるからだ。

(卯乃)
わたしにもその
神通力が備わったってこと?

(ウサギ)
そうだ。
17年間、お前がぼんやり月を眺めてた時に、
月の光にのせて、
月読様がお前の神通力が復活するように
力を送り続けてくださったのだ。

(卯乃)
少しづつ、ちびちび?

(ウサギ)
そう。
少しづつ、ちびちび。

(卯乃)
ふーん。

(ウサギ)
で、どうするんだ?

(卯乃)
そうねぇ。
どうしたらいいんだろ。


●天井を見つめる卯乃。
 表情がくもる。
●炎の中で鬼に食べられた、
 心世界の上終先生の姿が
 思い出される。

(卯乃)
上終先生・・・・。
先生が・・・。
先生が・・・。
ううっ。

●涙があふれる卯乃。

(卯乃)
先生が・・・鬼に食べられちゃった。
炎の中で、すごく熱かっただろな。
すごく痛かっただろな。
熱くて、痛くて、怖くて、怖くて。

●とっさにうつむき、
 枕に顔をうずめ、
 嗚咽(おえつ)をおさえる卯乃。

(卯乃)
ううっ。ううーっ。
わたしが先生を助けに行ったつもりなのに。
わたし、わたし、
なんにもできなくて・・・。
ううー。
逆にわたしが先生に助けられて・・・。

今警察にいる先生は、
もう、優しかった先生じゃないんだよね。
凶暴な鬼なんだよね。
さっきわたしに、
怖いこと言ってたもんね。
先生だったら・・・、
絶対あんな事言わない・・・。

うっ、うっ、ううー。

●上半身を起こして、
 ウサギにむかって卯乃が叫ぶ。

(卯乃)
わたし、
いっつもこう。
何をやってもうまくいかない。

わたしの人生で、
何かうまくいったためしなんて、
ひとつもないの。

お母さんもいないし、
友達もいないし、
勉強は全然みんなに追いつけないし、
学校でわたしにちゃんと声かけてくれるの、
先生だけだったのよ。

ううーっ。

●卯乃、再び顔を枕に沈めて、
 ウサギに話しかける。

(卯乃)
ウサギさん、わかる?
まわりにたくさん人がいるのに、
みんな楽しそうにしゃべってんのに、
わたしは一日中、
誰とも一言もしゃべらないで、
家に逃げるように帰るの。

そんなわたしを、
先生だけが心配してくれたの。
なのに・・・。
なのに・・・。

ううーっ。
うっうっううーー。

●顔を枕に沈めたまま
 大声で泣きはじめた卯乃。
●その様子をうさぎが見つめている。

(卯乃)
ううーっ

(ウサギ)
卯乃・・・。

(卯乃)
うっく、うっく、ううーー。

(ウサギ)
おい、卯乃。
さっきのわたしの質問に答えろ。
で、次はどうする気だ。

(卯乃)
ううーーーっ。
うわーーん。


(ウサギ)
・・・・・。


●突然ウサギの身長が長く延びた。
 腕も延びて卯乃の肩をつかむ。
●強い力で、
 卯乃を仰向けにするウサギ。
●ウサギの顔が、卯乃の目の前に迫る。
●一つ目をむいて、口が耳まで裂け、
 三角の歯がむき出しになった。
●その顔は笑っているように見える。

(ウサギ)
泣いてても、
なーんにも解決するもんかー。
べろべろべろべーーー。

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●卯乃の顔を
 長い舌でなめるウサギ。
●卯乃、あっけにとられて、
 声を失う。

●沈黙が流れた。


(卯乃)
あ、
あはははははは。


●間をあけて、
 笑い出す卯乃。

(ウサギ)
みどもは子守か。


●元の無愛想なウサギにもどった。

(卯乃)
ぐすっ。
ありがと。
ウサギさん。

そうやんな。
この落書き事件の犯人が
鬼だって知ってるの、
わたしたちだけだもんね。
わたしたちが、がんばんなきゃ。


●鼻をすする卯乃。

(卯乃)
ずずーーっ。

(ウサギ)
で?

(卯乃)
そう、で?よ、で?
で、何から手をつけたらいいのかしら。
そうそう。
警察から帰ってくる時、
おばあちゃんが、
まだ先生を助けられるかもしれないって、
言ってたけど、
どういう意味かなぁ。

(ウサギ)
たぶん卯女は。
大鬼の事を言ってるんだろう。

(卯乃)
大鬼?

(ウサギ)
そう。
鬼には大鬼と子鬼がいて、
大鬼を倒すと、
子鬼が消えるんだ。

(卯乃)
なにそれ?

(ウサギ)
とにかくそういう事なんだ。

(卯乃)
とにかくって何よ!
ちゃんと教えてよ。


(ウサギ)
・・・・・。

人間の形而上の生命体である鬼は、
繁殖の際、
形而下の物質を放出する。
それは、遊離イオン化した情報であって、
理論上、電子を持つあらゆる物質に
伝達することができるが、
特に人間の界面と
電気的親和性があり、


(卯乃)
もういいです。
もういいです。
よく解りました。

(ウサギ)
何が?

(卯乃)
わたしには、
よく解らないということが、
よく解りました。

(ウサギ)
じゃあ、
「とにかく」でいいんだな。

(卯乃)
はい。
それでいいです。
ごめんなさい。
これからも、
難しいことは、
「とにかく」で、
お願いいたします。


(ウサギ)
わかった。
とにかく、
先生に憑いてた鬼は、
指が3本しかなかったし、
角も小さかった。
先生は初犯っぽいし、
先生の犯行の前にすでに事件は
発生してるわけだから、
どう考えても、
先生に憑いてる鬼は子鬼だ。

先生に子鬼を憑けた、
大鬼がどこかにいるのだ。
そいつを倒せば、
先生は助かる。


(卯乃)
あれ?ほんと?
それ早く言ってよ。
じゃあなんにも心配ないじゃん。
泣いて損しちゃった。

(ウサギ)
いや、泣いて正解だと思うぞ。
大鬼を倒しても、
先生が助かる見込みはほとんど
無いと言っていい。
少なくとも、
さっき会った、
カミハンテなんとかっていう、
心世界の上終先生は、
もう死んでるだろう。

●それを聞いて、
 カミハンテ・ソロの陽気な顔が浮かぶ。
 急に涙があふれる卯乃。

(卯乃)
うっ、ううっ。


(ウサギ)
まあ聞け。
心世界で本人が死ぬことは、
こっちの世界にとって大きな問題ではない。
同時に、心世界のどこかで
生まれ変わっているからだ。
もろん別人としてだけどな。

しかし、鬼の腹の中で、
消化されるのはまずい。
先生の体はエネルギーに変えられ、
全て鬼に吸収されてしまう。
すると、
もう先生の人格は心世界のどこにも
いなくなり、
代わって鬼が先生の人格となるのだ。

こうしてる間にも、
先生は鬼の腹のなかで
どんどん消化されている。


(卯乃)
そんな・・・。
先生が鬼に消化されるまで、
どれくらいの時間が残されてるの?

(ウサギ)
わからない。
でもまあ、帰ってきた時間を考えると、
どうやら上終先生の心世界の時間は、
こっちの3倍くらいの速さみたいだし、
骨まで消化されるのに、
およそ3日かかるとして、
こっちの時間で1日かな。

(卯乃)
ええー?
じゃあ、明日の夕方までって事?

(ウサギ)
そうだな。
しかし、可能性は少ないが、
例外もある。
たいていの鬼、特に子鬼は、
大鬼に成長するために力が欲しいから、
食べてすぐ消化してしまうが、
中には、
こっちの世界で違和感無く本人になりすますために、
ずっと腹の中で生かしておく鬼もいる。

(卯乃)
ええー?
鬼次第なの?焦るなあ。
じゃあ、その、大鬼はどこにいるか
わかんないの?

(ウサギ)
わからない。
鬼に憑かれた人間、一人一人あたるしか
方法はない。
子鬼と大鬼の見分けは、
倒してみないと
わからないんだ。

(卯乃)
そんなの時間かかって
だめだよ。
なにかいい方法ないかな。
あっ、そうだ。
もう一度先生の心の中へ入っていって、
あの黒い鬼を退治したらいいんじゃないの?


(ウサギ)
そうだな。
大鬼が見つからないとなると、
それしか方法はないだろう。
しかし、
今のお前の実力では無理だ。

あの黒い鬼。
心世界の中心人物を食ったんだ。
心世界の他の人間とは
比較にならない力を
手に入れたはずだ。
あいつの強さは、
さっきどころじゃなくなってるぞ。

お前、
ぜんぜん歯が立たなかったじゃないか。

加えて言うなら、
あいつは所詮子鬼だ。
大鬼はもっと強い。


(卯乃)
そうかぁ。
よく考えたら、
わたし、もうあんな怖いのやだしなぁ。

そうだ。
おばあちゃん!
おばあちゃんに戦ってもらおう!
だって、ついおとといまで、
おばあちゃんがバニーガールだったんでしょ。
百戦錬磨じゃん。


●そう言うと、意気揚々とベッドから
 飛び起きる卯乃。

(卯乃)
とうっ。

●急いで部屋を出て行こうする。
●ウサギが、少し大きな声で
 話しかける。

(ウサギ)
ちょっと待て。
ちょっと待ってくれ。

(卯乃)
なによ。

(ウサギ)
確かに卯女は強い。
この半世紀にわたる日本の平和は、
卯女の力によるところは大きい。

(卯乃)
そうなの?
おばあちゃんすごいじゃん。
じゃあ、あと半世紀。
おばあちゃんにがんばってもらおうよ。
わたしも手伝うし。


(ウサギ)
わたしの今の使命は、
鬼を退治する事だ。
そのために、お前達人間の
生命力を利用している。

心世界にせよ、
この浮き世にせよ、
お前達人間の生死に、
わたしはなんの関心も無い。
しかしながら、
永きにわたる戦いを共にしてきた
戦友の労をねぎらい言う。


卯女にはもう、
さほど生命力は残っていない。




次回をお楽しみに^^


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望月 卯女・・・・神風 まろん kamikaze maron (K+company)
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2009/12/04 | ぷるるん戦士奮戦記【日本諸鬼】 | コメント(0) | トラックバック(0) | page top↑
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