慈恩弘国業務日報0080127
宇宙世紀008 1月27日(日)

本日は、
輝かしくも誉れ高き、初代フラウボウの
最後の出勤日である。

南極条約にもとづき、捕虜交換の時がきたのだ。


「売り上げ、1日3万円突破で銀の皿」。
そんな以前の約束もあったが、

不安だらけの、わが国建国当初に、
なみなみならぬ尽力を注いでくれた、
初代フラウボウに心からの感謝と、

捕虜の身分から開放され、
自由に自分の人生を歩む事になる、
彼女の前途を祝して、

少しはやめに出勤してもらい、

わたくしと家内のハモンは、
銀の皿をご馳走してやることにした。


銀の皿とは、
ちょっとお高いが、なかなか美味しい、
出前のお寿司である。


フラウボウは、そんなわたくしと家内に、
手作りのクッキーを焼いてきてくれた。

聞けば、時間が無かったので、
昼間バイトをしているホットドッグ屋さんで、
仕事中に焼いたということだ。

わたくしはこのとき、
ホットドッグ焼き器でクッキーが焼けることを、
初めて知った。


ソロモン席で、3人で食べる銀の皿は、
ハモンが、自分の好きなものを、
好きなだけ注文しただけあって、

涙が出るほどのお味とお値段であった。


しかし、美味しそうにお寿司をほおばるフラウボウを見ていると、
もっと、もっと上等なものを与えたい衝動にかられた。

わたしはこの時、
自分がジオン軍の元将校であることも、
目の前でお寿司をほおばる娘が敵の捕虜であることも、
忘れていた。


戦争とは愚かな行為である。

思えば、わたしは連邦軍の、誰一人として恨んではいないのだ。
しかし、この娘はちがう。

この娘の肉親を殺してしまったのは、
我が軍の銃弾なのだ。


にもかかわらず。
この娘は不本意であったかもしれないが、
わが国で献身的に労役に就き、

銃をテコに持ち替えたわたしを、
支えてくれた。

この娘に愛されようなどということは、
むしのいい話である。


しかし、3人で店をやってきたこの1ヶ月。
わたしは幸せであった。

もし、この時間が永遠に続くのであるならば、

わたしは、ジオン復興の夢も、連邦軍への再戦の野望も、
全てを捨てて軍服を脱ぎ、

ひとりのお好み焼き屋のおやじとして、
生涯をおくる人生を、
選んでもよいと思う。




ふふ、血塗られたわたしの人生に、
帰り道も、横道もないな。
このランバラル。
ひととき、夢をみさせてもらったわ。



さあ行けフラウボウ。
おまえは自由だ。

バイト代を握り締め、
遥かな地平を目指せ。

人は唯一、変化することによってのみ前進する。
変化することで失うものよりも、
今は、得られるものだけに考えを巡らすのだ。

若い君の未来には、
夢と希望に満ち満ちた
勝利と栄光の日々が待っているのだから。




PS.
いつでも帰ってきていいからね。
また気軽に遊びにおいで。

クッキー不思議な味でしたけど、
とても美味しかったです。

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お好み焼き「慈恩弘国」
http://www.ms-06zaku.com/
2008/01/27 | 慈恩弘国営業日報 | コメント(1) | トラックバック(0) | page top↑
コメント
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