慈恩弘国営業日報080322
わたしの名前はランバラル。
数知れぬ死線をくぐりぬけてきた、
元ジオン公国の軍人だ。


宇宙世紀008 3月22日(土)


今日は、昨日とはうってかわって、
建国以来もっとも大忙しの営業となった。

18時30分ごろ、
最初に入国されたのは、

常連で家族づきあいもさせてもらっている、
I氏夫妻であった。

I氏は小食であったが、
この日は、昼ごはんをひかえてきたので、
ビグザム焼きに挑戦する。

といいだした。

わたしやハモンがやめるよう忠告したが、
みごと夫妻で完食された。
夫婦が力を合わせて困難をのりきった瞬間である。

お好み焼き屋に来て、
困難に立ち向かうというのも変な話であるが、

わたしは力強い夫婦の絆を感じた。



I氏夫妻の入国後、
ほどなくやって来たのは、
3人でご予約をいただいていた、

今回で3度目の帰国となる、
高校時代の友人のH氏である。

H氏は、わたしが高校時代、青春の全てをささげた、
SF研究同好会の1年先輩である。

続いて同じくO氏、少し遅れて、I氏が入国された。
いずれも、かつての東舞鶴高校SF研究同好会の面々である。

ちなみに、
この中のI氏が2代目会長で、
わたしが3代目会長である。

さらに、この日の顔合わせは偶然であるが、
I夫妻の夫も、わたしと同期のSF研究同好会のメンバーであり、
我が国のエースパイロット、N准尉もそうである。

まだ、ビデオやパソコンが無かった時代、
CGを駆使したアニメーション作品を、
夏休みをつぶして制作するなど、
貴重な青春時代を、
アニメとSFに浪費した仲間である。


高校時代、そんなふうに健全な青春を経験しなかったせいか、
今なお、多くのメンバーがまともな人生をおくっていない。

しかし、それもとことん貫けばたいしたものである。

遅れてやってきたI氏は、
現在もアニメと深くかかわっており、京○アニメーションに勤めている。
今や、「涼○ハルヒの憂鬱」の名監督として、
世間では名が通っている。

氏は謙虚な人間である。
その点わたしは傲慢だ。

嫌がる氏を説得して、
こころよくサインをいっぱい書いてもらった。

思えば、O氏、I氏とは、
何年顔をあわせていなかったのであろう。
少なくとも10年以上にはなるはずだ。

それぞれの風貌には、
白いものや、年月の刻印が押されていたが、

ひさしぶりに再会した、そのつもる話の内容は、
最近お気に入りのアニメと映画、
そして、多部未華子はかわいいという結論であった。


次に入国されたのは、
ちょっと男前の男性である。

お話をうかがうと、
base.Gというお店の店員さんだということであった。
base.Gとは京都木屋町にある、
有名な、ガンダムをテーマにした、
おしゃれなショットバーである。

お店で我が国の事が話題になって、
お越しいただいたということであった。

飲食業素人の、
軍人であるわたくしの料理を召し上がっていただいて、
恐縮である。

いつかわたくしもそちらへうかがおうと思うが、
base.Gは、主に連邦軍の出入りする店らしい。

志なかばで暗殺されるといけないので、
うかがう際は、
人質のフラウボウを盾にして、
うかがうとしよう。


その次にご入国いただいたのは、
ご予約されていた、
わたくしがアナウンサーとして参加させていただいている、
コミュニティーラジオ局の面々、
総勢7名である。

アバオアクー席、
Nフィールド、Sフィールド、
占拠状態でお上がりいただいた。

この日は、
ラジオ局で優秀な功績を残され、この春卒業される、
大学生スタッフの追い出しコンパが行われたのだ。
本来この場には、
初代フラウボウも来るはずであったが、
急な事情で来れなくなってしまった。
非常に残念である。

それでも、
今日の別れと新たな旅立ちを迎えた、
N嬢と、T嬢には、
さまざまな困難と立ち向かいながら、
今日まで一緒に仕事ができたことを、
いつまでも誇りに思いたい。



その次に入国されたのは、
常連のタニタク二等兵。

そして、3回目の入国になる男性。

特にこちらの男性は、
前回、お仲間3人とご帰国の折、
アバオアクー席にお上がりいただいたのだが、
テーブルに設置していた水がなくなったので、
お水を催促に厨房まで来られたのである。

その時、

「水をわけてもらえませんか?」

と、ジャンパーを頭までかぶって来られたのだ。

不覚にもわたしは、
その一瞬のチャンスを逃してしまった。
モビルスーツの製造に、
あまりにも集中していたからである。

かわりに近くにいたフラウボウが、
普通に水をわたしてしまった。

閉店後、あのお客さんのしぐさには、
なにか意味があったのでしょうか。

と、フラウボウに打ち明けられ、
わたしは愕然としたのを覚えている。

なぜあの時、

「余分は無いな」。と、言えなかったのか。

わたしは激しく後悔した。

水を催促する客に、
「余分は無いな」。とは、
よその店では考えられない対応であるが、
我が国の場合、
当たり前のことなのである。

今日そのお客様と再びお会いすることができ、
その時の非礼を詫びることができた。
お客様の笑顔に、
わたしの心は救われた。

お客様のボケに対する、
適切なつっこみができない事。

それは、
辛口ソースと、甘口ソースをまちがえるよりも、
我が国においては、
許されざる失敗なのだ。


そして、
ララァ少尉とロイフォッカー少佐が、
カムラン検察官をつれてやってきた。

カムラン検察官はこれで、
3人目くらいになる。
いずれも元気でなによりだ。

この日のララァ少尉は、
戦時中の私服を髣髴とさせる、
黄色い、フレアな感じのロング丈トップに、
ボトムはカジュアルなジーンズ姿での入国であった。

しかも、袖と首周りに、
今年っぽいボヘミアンテイストの刺繍入りである。

本人は、
戦後、普段は普通のOLをしている。と言っているが、
わたしはどうも釈然としない。

あきらかに一般人とはちがうオーラをまとっている。
美しいし、目力があり、妖艶である。

これがニュータイプという人種なのであろうか。


ふと、ララァ少尉がわたしに近づいてきた。
なぜかドキドキする。
わたしは、なにか粗相をしでかしたのであろうか。

そして、ビニール袋に入った、白い箱を差し出され、

「敵のボールを捕獲してまいりました」。と、
わたしにプレゼントしてくれた。

閉店後、中をあけてみると、
おびただしい数の一口サイズのシュークリームであった。

しかも美味しいこと。美味しいこと。
我が国の安物のケーキとわ大違いである。

たくさんあったので、
国民におすそ分けするべきであった。

しかし今となっては、
すべてわたしの腹の中である。


そして、タニタク二等兵の友人のお二人がご入国。

続いて、
キシリア閣下とジーンが帰国した。

キシリア閣下とジーンは、
戦後、京都の電気屋さんで働いている。

閣下の勧めもあり、
わたしは先日閣下の店で、
液晶テレビを購入させてもらった。

戦時中は、
モビルスーツのモニターなどは、
電気を切ったら、白い線が残る、
昔のテレビみたいなブラウン管であったが、
ついに我が国にも、
液晶テレビが導入された。

感慨至極である。

もちろん、BS、CS、地上デジタルチューナー内蔵だ。

これでグラナダの残存兵力とも
交信ができるかもしれない。

ちなみに、
閣下は売り場ではすこし偉い。

はっぴしか着せてもらえないジーンに対し、
閣下は、阪神タイガースのユニホームとハチマキ姿で、
果敢に采配をふるっている。

どうやらその装束が、
指揮官である証らしい。

しかし、
戦時中では考えられない閣下のコスプレ姿に、
わたしはハートを撃ち抜かれた。

そして、凛々しいお姿に気おくれしていると、
閣下のほうからわたしを見つけ、
「あーっ!大尉っ!」と叫んで、敬礼をしてくれた。

こんなに民間人のいっぱいいる場所での
そのパフォーマンス。

このランバラル。
ちょっぴり恥ずかしかったが、
とても嬉しかった。

思えば、いまだ、ドズル閣下の行方はままならぬ。
再び、ジオン公国独立戦争蜂起の勅(みことのり)を発するは、
このお方しかいますまい。




わたしは閉店後、二階の居間にあがると、
映りのよくなったテレビを見ながら、
ララァ少尉のくれたシュークリームを噛み締め誓った。


今、このランバラルがお仕えするべきは、
キシリア閣下しかいますまい。

アルテイシアさまには、
土壇場で裏切られたしね。


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本日のクルー
店長:ランバラル大尉、 オーナー:ハモン、労役:フラウボウ2号
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お好み焼き「慈恩弘国」
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2008/03/22 | 慈恩弘国営業日報 | コメント(14) | トラックバック(0) | page top↑
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